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さよならメラ子ちゃん

「うむ、いっぱい遊んだ! おかげでキミのことが良くわかったよ!」


 もう辺りも暗くなっており、学生の姿も少なくなっていた。


 ゲームセンター横のカフェでメラ子ちゃんと向かい合いながら席に着く。

 俺が横に置いた袋には、勝ち取った数々の景品がぎっしり詰まっており、店員が目を丸くしていた。

 もちろん実力ではなく、メラ子ちゃんの溢れる予算を存分に活かし、数をこなして手に入れたものだ。金はパワー。


「私はコーヒーで。キミも同じでいいかい?」

「ああ」


 すぐ二人分のコーヒーが置かれたので手に取る。

 おいしい、やっぱりコーヒーはブラックだな。

 

「キミは氷ちゃんをどう思う?」

「どうって――大切な友達だけど?」

「んー、そこは少し減点だなぁ」


 そう言いながらメラ子ちゃんがコーヒーを飲むため、マスクを外す。

 綺麗な顔だな――あれ? どこかで見たことあるような――


「あ! また言い忘れていたけど氷ちゃんを助けてくれてありがとう。氷ちゃんすっごく感謝していたよ」

「当然のことをしただけだ」

「ううん、見て見ぬふりをする世の中で本当にそれを実行できたキミはえらいよ――やっぱり杞憂だったかな?」

「何のことだ?」


 気にしないでとメラ子ちゃんが笑う。

 

 結局その後は何気ない世間話だけして、店を出た。


「今日は付き合ってくれてありがとう。では鈴木竜一、また会おう!」


 嵐の様にメラ子ちゃんは走り去っていった。

 あの元気は素直にうらやましいと思う。


 だが色々謎が残った、明日土屋さんに詳しく聞いてみよう。


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