78/163
恋愛実践録78
ホスト亭主は抵抗する力も失せ、声も上げられず、手足が痺れ、白目を剥き気絶寸前脱力したまま横たわっている。
旦那が口笛を一度吹き、それを愛人が聞き付け、命令通りリンチを履行しているボディーガード達に号令を掛けた。
「また影踏みは足腰だけに打撃を加えて頂戴。けして急所には入れず、声が上がるように間断なく打って頂戴」
三人のボディーガードが銘々挙手して、愛人の命令に従い、それを遂行して行く。
ホスト亭主は間断ない打撃に依り手足が内出血して腫れ上がり、至るところ痣だらけとなり、抵抗する力も失せ、声も上げられず、痺れ、白目を剥き気絶寸前脱力したまま横たわっている。
愛人が勝ち誇ったようにほくそ笑み、言った。
「計算通り、この勝負は私達の勝ちね。後は筋書き通り事を進めましょう」
一番小柄なボディーガードが、動きを止めて愛人に尋ねる。
「殺してはいけないけれども、半殺しにはしても良いのですね?」
愛人が答える。
「それは構わないわ。思う存分痛めつけてよ」
「分かりました」




