47/163

恋愛実践録47

ホスト亭主に「愛人は自殺なんかしていない」という爆弾発言とも呼べる情報がホスト仲間から齎された。

ホスト仲間の横の繋がりを頼みとして、そこから何かしらの情報が齎されるのを待っているホスト亭主に「愛人は自殺なんかしていない」という爆弾発言とも呼べる情報が齎された。

その情報を齎したホスト仲間に対して、ホスト亭主は電話を持ち直し、反対側の耳に当ててから大声で尋ね返した。

「それはどういう事だ？！」

電話を通して、ホスト仲間が冷静な口調で答える。

「だからお前は復讐劇の応酬戦に巻き込まれているのさ…」

ホスト亭主が眼を剥き電話口に向かって怒鳴る。

「ならばこのメールは誰が送ったのだ？！」

「愛人サイドの誰かだろうな…」

顔をしかめ、一つ唸り声を上げてから、ホスト亭主は尋ねた。

「誰かって、愛人サイドは復讐劇の応酬戦を組織立って行っているのか？！」

ホスト仲間が言葉を冷徹的確に繋いで行く。

「お前の客の方もお前を復讐劇に巻き込む以前から、金にあかして組織立って動いており、お前はその組織立った虚々実々の情報戦の矢面に立たされて、ただ混乱しているだけの状態が続いているだけだと俺は思う」