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恋愛実践録153

「ここは相手が寝ている配置と内部構造を密偵よろしく偵察に行くというつもりで、忍び込むしかあるまい」と旦那は緊張感を取り戻し、自問自答を繰り返す。

深夜。




自分が愛人に襲われ、ナイフで八つ裂きにされる凄惨なる悪夢を見て、旦那は眼を覚ました。





心臓の鼓動が早鐘を打ち、手の平と額には脂汗が滲んでいる。





時計を見ると、眠りについてから三時間程経過している。




極限状態の中でも人間はおよそ万能ではなく、不眠不休で緊張感を保つ事は絶対に不可能であり、殺されてしまうから眠ってはいけないと己に強く言い聞かせても、つい眠ってしまった事を自己卑下しても、明らかに無意味だ。





と言うよりは、むしろ愛人が襲って来なかった事に感謝すべきだと旦那は考える。




上体を起こして旦那はバスルームに行き、手早くシャワーとトイレを済ましてから、一息つき、緊張感を取り戻して改めて自問自答する。




「愛人が襲って来ないと言う事は、この時間愛人は眠っているのであり、寝首をかくならば今しかないのではないか?」





「そうだな、その読みもありだが、油断大敵である事には変わりはなく、ここは相手が寝ている配置と内部構造を密偵よろしく偵察に行くというつもりで、忍び込むしかあるまい」





「分かった。万全を期して忍び込もう」

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