恋愛実践録132
父親が旦那の胸倉を掴み、怪力で宙吊りにして「じわじわと塗炭の苦しみを味わった後に、徐々に殺してやるから、そう思え、腐れ外道め!」と言い放った。
客は父親の横に涼しい顔付きをして立ち、何も語らず、愛人とも視線を合わせようともせずにそぞろ佇んでいる。
旦那が出て来ないので父親が業を煮やし「家捜しして、ここに連れて来い!」と指示を出し、愛人が引き止めるのを無視して屈強の配下の者達が家捜しを開始した。
程なく、クローゼットの中から旦那が引きずり出され、父親の前に震えながら卑屈に立たされたのを見て、父親がいきなり強烈な平手打ちを二発かまし怒鳴った。
「わしの大事な女性を死ぬ程苦しめおって、貴様など男に非ず、万死に値するわ。許さん!」
旦那が青ざめ、頬を押さえ震えながら泣き出したのも構わず、父親が長身の身体を生かして、大上段に構え、何度も何度も往復ビンタをかまして行く。
愛人が悲鳴を上げ、父親を引き止めようとするのを配下の者が牽制する中、父親に依る凄惨なる制裁が続いて行く。
「貴様など殺してもあきたらないわ。わしの娘と共謀し、わしのグループを楯に取って卑劣な手段を使い、大勢の老人や子供をも含めた人間を殺した事、断じて許さん。わしの誇りに懸けて、貴様など八つ裂きにしてこの世から消し去ってやるわ!」
そこで一旦平手打ちの制裁を中断して、父親が泣きじゃくる旦那の胸倉を掴み、そのまま宙吊りにして、不気味に微笑み、言い放った。
「だが、一思いには死なせはしない。じわじわと塗炭の苦しみを味わった後に、徐々に殺してやるから、そう思え、腐れ外道め!」




