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恋愛実践録130

度重なる疲労に、ホスト亭主が高熱を出して倒れた。

度重なる疲労の為にホスト亭主が高熱を出し、寝込んでしまった。




市販の風邪薬を飲み、水枕をして、ベッドに横たわっているホスト亭主に向かって妻が心配げに尋ねる。





「高熱だし、救急車呼んで病院に行った方がいいのじゃない?」





朦朧とした意識ながらも、ホスト亭主が気丈にため息交じりに答える。





「いや、大丈夫だ、俺が病院に行ったら、お前らを護れないじゃないか。疲れが出ただけだ。薬を飲んで寝れば治るから、心配しないでくれ。ただ…」





おろおろしている妻がホスト亭主の手を握り締め尋ねる。





「ただ、何?」





ホスト亭主が息苦しさに喘ぎ、うめき声を上げた後、答える。





「ただ今日はあの子の学校に迎えには行ってやれないから。それが心配なんだ…」





妻が首を振って涙ぐみつつ言った。





「そんなのは私がちゃんと行くわよ。だからね、心配しないで、体を休めて、お願いだから?」





ホスト亭主が震える身体に鞭打って、無理に微笑み言った。





「俺はこんな病気ではくたばりはしないから、心配しないでくれ。気をつけてあの子を迎えに行ってやってくれ。頼むぞ?」





ホスト亭主の手を握り締め妻が力強く頷き言った。




「分かったわ、貴方、あの子の事は心配しないで、身体を休めて早く良くなって頂戴、貴方?」




ホスト亭主が震えながら頷き「ああ」と言って重そうに瞼を閉ざし、再度無理に微笑んでから、苦しい眠りについて行った。

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