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終焉ペレストロイカ  作者: 如月ライト
第4章「少女たちの戦い 当日」
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現れたのはアイドル少女

キョウヤ達は闘技場に立っていた。彼らの鼓動は高まり今か今かと対戦相手を待ち構えていた。

キョウヤ達の対戦相手はキョウヤ達が入場して5分以上たっているのに一向に姿を現さない。

耐え切れなくなったイツキがあくびをこぼす。その時突如闘技場の照明が消えたのだ。

急な停電という事ではない。なぜなら闘技場の電光掲示板はまだ点灯しているからである。

「何が起こったんだ?」

ケントはそう言い不安げに仲間の顔を見る。仲間たちもケント同様不安な顔をしている。

と、その時一筋の光が闘技場の入り口に当てられた。

そしてそれはやがて二筋、三筋と数を増やし入口を照らす。

キョウヤは光の出所を掴むべく上を向いた。それがスポットライトの光であることが分かるも、なお不安は残る。


光が入口を十分に照らし出したと同時にどこからともなく音が流れてくる。いや、音というより音楽が流れてくる。

「♪今すぐ届けたいよ キミにこの思いを…♪」

流れてくるメロディに乗せて美しい歌声が響いてくる。

そしてメロディが激しくなると同時入口から鮮やかなピンク色の衣装を身に纏った少女が飛び出してきた。

そしてその後ろからふたつの人影が現れる。

片方は少しやせ形の青年、もう片方は少し小柄な少女である。

キョウヤ達はその光景にあっけを取られるしかなかった。

「♪どうやったら伝わるのかな?胸に秘めたこの思いは もどかしくてじれったいよ キミを見てると私の心がチクチク痛むの♪」

それはさながらアイドルのステージの様だった。

最初に出てきた少女がマイクを握り歌いながら踊る。

後に出てきた二人は少女が奏でる歌に沿って激しく踊っている。

「ま、まさかあれって…!」

ケントが興奮気味にそう言ったのでキョウヤは意味が分からないといった感じで尋ねた。

「あの娘、今話題のアイドル 咲神(サキガミ) 音夢(ネム)ちゃんだよ!」

「咲神音夢…?」

「お前知らないのか、あのネムちゃんを?なら教えてやろう。あの活発な姿、曲を歌う時のかわいらしくも美しい声、そして歌詞の一言一言に思いを込めて歌い上げるテクニック!今話題の天才アイドルだ!

そして今歌っているのは先週発売されたNewシングル”LOVEPANIC ENDLESS"だ!今回の曲もネムちゃんが作曲し、謎の作詞家如月ライトで制作されているんだ!」

「へ、へぇ…そうか…」

ケントはとても生き生きとした態度で説明している。この(かん)の説明およそ10秒。

早口で言うのでキョウヤとしては全く分からず困惑した。

「♪必死にアピッても キミは振り向かない どうしてキミはそんな素っ気ないのかな?あぁ、ワタシの思いに気付いてよ あぁ、キミが好きさ!♪」

曲が盛り上がりを見せサビに入る瞬間、ネムの後ろで爆発が起こる。

爆発といってもステージを盛り上げるエフェクトの物だ。相当手が込んでいる。

「♪Let'Go Love! キミのことが Endless Love! ダイスキさ 好きすぎて壊れそうなの Panic Love! キミの心 Forever Love! 奪っちゃうぞ 明日セカイが終わっちゃうなら伝えられるのにな キミが大好きさ♪」

「この曲って…確かクロノスタウンで聞いたような…」

「そうだよ、センパイとアイスを食べてるときに巨大モニターに映ってたでしょ」

そう言えばそうだったと思うキョウヤをよそに曲はクライマックスを迎える。


後には決めポーズをし満面の笑みを浮かべる少女と、あんなに激しく動いたのに汗一つ流さず疲れも見せずにフィニッシュを迎えたバックダンサー、そして曲の余韻のみが残った。

キョウヤ達は素直に感動し拍手することしかできなかった。ただ1人マリナを除いて。

「マリナちゃんの方がもっと上手に歌えるです」

そう言って不機嫌な態度のマリナ、それに苦笑いで答えるイツキ。

ケントは最初から最後まで興奮を抑えられないでいた。

その姿があまりにもウザいのでキョウヤはケントを殴り飛ばした。


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