憂鬱な入学式
「はぁ…憂鬱だ…お腹痛くなってきた…ねぇ今日もう休んじゃだめかな?」
「ねーもうこの会話何回目?兄さんそろそろ諦めなよ」
明坂蓮は妹ーー明坂霞とこの会話をかれこれ7回は繰り返していた。
なぜこんな会話をやってるかと言うと、今日は蓮の入学式があるのだ
「大丈夫かな…友達できるかな…」
「兄さん優しいから大丈夫だよ」
「でも、僕なんかが話しかけたりしちゃ迷惑になるんじゃ…」
「兄さんスペックは高いはずなのに卑屈だからなぁ…中学のとき普通に友達いたじゃん」
「ほとんど違う高校に行っちゃったんだよ…」
「あ……だ、大丈夫だよ!」
苦し紛れに言ってくるのが辛すぎる……
「そろそろ兄さん出ないといけないんじゃない?」
「うぅ、もうそんな時間なのか…わかったよ…霞も遅れないように行くんだぞーじゃいってきます」
「行ってらっしゃい兄さん」
(はぁ…今日はなんて憂鬱な日なんだ…)
そう思って通学路を歩いているときだった
「ねーねーそこの君さぁ俺たちと一緒に遊ばない?」
「俺君みたいな子めっちゃタイプなんだよね」
「す、すみません私急いでるので…」
なにやら女子高生がガラの悪い男2人にナンパされてるようだった
(あの子…うちの制服だ…まぁ見ちゃったからには困ってそうだし、助けるしかないよなぁ)
「あのーすいませんその子僕のつれで今から一緒に入学式に行くんでその誘い断らせていただきますね」
「チッ、男いたのかよ」
「まぁ可愛いからいて当然だよなぁ」
そう言うと男達は思いの外諦めよくその場を立ち去って行った
たが蓮からしたらここからが本当にきついところなのだ
(助けるところまでは良かったけどこっから何話せばいいんだ…と、とりあえず助けたのが僕なんかだったこと謝った方がいいよね?)
「あ、あの」
「さっきはすいませんでした」
「さっきはありがとうございました」
2人の声が重なった
「え、え?なんで謝るんですか!?助けていただいたのに」
「いや、助けたのが僕なんかで申し訳ないなと…」
「いえいえものすごく困っていたので本当に感謝しています。あのよろしかったらなんですけど私と一緒に学校までいきませんか?」
「たしかに同じ学校なのにここで別々の道を行くってのもおかしいですしね」
「ふふっでは行きましょうか」
そう言って高校へと向かっていった
高校についてからそのまま入学式が始まった
「入学生代表あいさつ、白里葵」
(入学式のあいさつする人ってどんな人なんだろ…)
そう言われて壇上に上がっていくのはどこかで見た人だった…
(あれ?あの子今朝の…入学生の代表だったんだ…)
入学式も終了し各自の教室に行くことになった
幸い蓮の席は角だったため隣は右隣しかいない
(できたら仲良くできそうな人がいいなぁ)
なんてそんなことを思っていた
「あれ?あなたは今朝の…」
「ん?白里さんじゃん隣だったんだ、知ってる人が隣でほっとしたよ」
「またどこかでお会いできるとは思ってたんですけどこんなに早く会えるなんてなんだか嬉しいです」
そんな会話をしていていたら最初のホームルームが始まった




