表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/34

4.ファースト


 光源なのかと疑ってしまう程黄金に輝く金髪。イエローのケミカルライトでも埋めてんの?と軽口を言ってしまいそうな程黄金に輝く瞳。俺より若干高い身長に異様に整った顔面。



「如何なされましたか?」



 ついでに爽やかな声と…きたか。なるほどコイツを俺が作ったのか。ははぁん。へー。



「…イケメンだなお前」


「っ…!あ、ありがたき幸せ!!ですが創造主様と比べさせていただくと私など毛虫以下です」



 赤面するんじゃない。俺にそっちの趣味は無いんだぞ。心に決めた相手がいるし…


 …というかこれが俺の権限って奴なのか。コイツみたいなのを生成するのが。



「うん…困ったな」


「創造主様を困らせるなど何という不敬。原因を教えていただければ今すぐに排除致します」



 お前だよ。お前。


 なんて言えるわけないしなぁ…もう既に例のクソが言ってたことを理解し始めてるよ。そういう事か。



「…」



 周辺を見回すと、先ほどまであった富士の樹海じみた森は完全消滅している。そう、原因はもちろん俺の目の前で傅いてるイケメンだ。マジキチニワトリを消滅させたまでは良かったんだけどね。



~~~~~~~~~~~~~~



「創造主様より背が高いなど不敬な森ですね…」



「へ?」



 ZUBAAAAAAAAAAANNNN!!!


 

~~~~~~~~~~~~~~



 そしてこのありさまだ。やだ怖い。どうすんのこれ、いや俺も人の事言えないけどさ…やりすぎなんだよ。…ほらもうアソコにあるの街じゃない?もう森が無くなって丸見えじゃん。


 あ、でも人が住んでそうなところは破壊していないってことはまだ良識はある…のかな?



「創造主様?」


「あ、いや悩みの事はもういいんだ。それよりお前、名前は?」



 お前とか言って大丈夫か?いや、俺が作ったんだ、いいだろ別に。…怖くなんて無いからな!



「申し訳ございません。私にはまだ名は無いのです」


「それは不便、というか…俺が作ったんだから俺がつけないと…だな」



 ゴールドマン…はなんか普通にダメだな。金ピカ…もちょっと粛清されそうだからやめとこう。黄金卿…卿の要素無いな。どうしよ…ゴ、ゴ…ルゴ……は流石に無いな…。



「めんどくせ、1で」


「ありがとうございます!私はこれから1と名乗ります!!」



 いや、喜び過ぎだろ。罪悪感で人殺せるのか試してるのか?それは大昔に殺せるって結果がでてるんだぞ。



「あ、いや…流石に1はかわいそうだな…」


「そんな…!滅相もございません!!私にとって1という名はとても嬉しいのです!!」



 そんないかにも本当にそう思ってるような顔しても無駄だぞ、流石に1とかダメだから。



「1という名には創造主様に一番初めに創造された者という意味があると…我ながら低い知能で思いまして、一番初めにこの私を創造して頂けるなんて…この上ない幸福なのです!!」


 うーん、この男は幸せの意味を知らないのかな?なんか可哀想になってきた…。ごめん1とか言って。でもそんなにはじめというのは大事なのだろうか。



「はじめ、ねぇ…」


「こ、こんなに私の為に考えて頂けるなんて…!私は幸せ者です…!!」



 ……1……初めて……ハッ!!!



「お前の名前は"ファースト"だ!!!!」


「!!!承知致しました。す、素晴らしい名にございます、それに私の意見を聞いて頂けるなんて…」



 ファーストはがばっと伏せていた顔を上げる。その目の端には薄っすらと涙が浮かんでおり、いったいどれだけの感情が彼の中に渦巻いているのかが何となく伝わる。というかホントイケメンだなコイツ…





「こ、これをやったのはお前かッッ!!?!?」



 怒りを含んだ女の声の叫び声が聞こえる。とっさにそちらを向くと、何やら耳の長い"エルフ"らしき女が…



GOSYAAAAA!!!


「頭が高いですよ」



 居たと思ったら目にもとまらぬ速度でファーストが女の顔面を地面に打ち付けた。



「ヒェェェェ…」



 変な声が出てしまった。いやそこまでする?怖い怖い、怖いよファースト君。ってこうしてる場合じゃないぞ!!



「殺すなよ、ファースト」


「承知致しました」



 ほんの少し、ほんっとうに少しだけ力を弱めているのが分かる。いやわからない、ほんとに弱めてるそれ?やめてね第一村人惨殺とかさ。



「げほっげほげほ!!むごごお、ごごおおッ…」


「発言の許可は…下りていませんが?」


「ー!--!」



GORIGORIGORI…



 女の顔面はもう一度地面に強く押し付けられる。一瞬見えたファーストの表情は凄まじい怒りに支配されている様子で…正直話しかけたくない。怖い。



「ファースト。発言していいから、放してやりな」


「承知致しました」



 そう答えるファーストの表情はとても爽やかな笑顔だ。もう心の底から湧いてる笑顔だ。俺と話すときだけだけど。そんなことを考えていると女が口を開いた。



「ゴホッゴホゴホゴホ…はぁはぁ…い、命だけは助けて…下さい」


「き、貴様ァ…!貴様ごときが…!創造主様に要求をするなッ!!」


「あ」



 もう一度地面にねじ込まれてしまった…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ