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32.気 ま ず い ! !

他の小説書いてて遅くなりましたあああ!

すみませんでした。

身構えている時に、ネタは来ない物さ…ハサウェイ。





「イヒ、ヒ。私が、やりましょ、しょうか?」


「なんか半年くらい経ったような…あ、いやなんでもないわ。ん?いやいや」


「お任せください」



 そうセカンドが発言した瞬間、遠方に見えていたドラゴンに黒い槍のような物が複数突き刺さる。いうまでも無くセカンドによる攻撃である。決してラ・グロンドメント・デュヘインでは無い。



「おお、やるやんけっていねぇし!」


「止めを刺しに行ったようです」



 セカンドはお任せくださいと言った手前仕留め切れていない等という失敗は許されないと考え確実に殺す為に自ら向かっていた。


 隣にいたはずの誰かが突然として居なくなった経験無いだろうか?ちなみに私はある、本当に辞めて欲しい。



「あー、もう大丈夫そうだし速度落としていいよ」


「は!」



ガションガション ガション ガション…



 フォースが生成した兵士達がはきはきとした返事をして四足マシーンの速度が落ちる。ぶっちゃけ昴が長時間揺られ過ぎて若干気持ち悪くなっていたので適当に理由をつけただけだったりする。



「うんうん、ゆっくりね。安全運転で!あ、ヨシ!っていうの止めてね」


「???」


「すまん、気にするな」



 昴は安全ヘルメットをかぶった猫を思い浮かべながら魔族の国へレッツゴーなのであった…。



/////////////////////////////////////



「此処へおいでよ♪キミのこの地へ♪降り立つ日々は約束しぃよう~♪」


「ふへ、へへ、へ…ごき、ごきげんで、すね!」


「そりゃあねぇ~?こうでもしないとテンション上がんねーもん…嫌だよ…魔族どうせまた頭尖ってたり羽生えてたりすんだろ…バケモンじゃん…」



 昴は先日逃がしたアリゼスの様子を思い出しながらそう話す。モンスター娘が好きな人がいればぶちぎれそうである。



「こここっこ殺す、魔族!!そ創、造主様をご、不快に!にッ!!」

「あーーーーー!魔族ダイスキーーーー!ちょーかわいー!!」

「ふほ、ひへま、魔族、殺すの、やめます、す」



 これぞ眷属奥義・音速手のひら返しィッ!!!


 と言わんばかりの手のひら返しだった、もう風圧でスカートをめくれそうな勢い。



「創造主様、もう間もなく魔族の巣に到着します」


「おっけおっけ…え?フォースいま巣って言った…?」


「はい?それが何か…?」


「あ…ハイ。まあいいや、んで魔族の国に到着した時なんだけど…」


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


~数分前 魔族の国・ルロライトにて~



「なんだ…あれは…!?」



 つい数秒前まで恐怖と絶望の体現者である龍種の殺戮により阿鼻叫喚と化していた街に静寂と闇が舞い降りる。


 その闇は漆黒の鎧を身に着け、銀色の長髪を靡かせながら恐怖と絶望を抹殺した。黒い槍と大剣を持って龍を断罪するその姿はまるでおとぎ話の主人公。



「ドラゴン…スレイヤー…」



 誰かは分からない、だが他でもないその漆黒に救われた者の内誰かが…そう呼んだ。ソレを聞いた魔族の誰もが同じ事を感じた。


 これは、物語の始まりなのだと。


 漆黒の龍殺しの伝説が今始まろうとしているのだと。



「主が治める地に貴様は要らない」



 漆黒の龍殺しは地に堕ちた龍に向かってそう言った。


 そしてそれを聞いた魔族達は確信する、彼の龍殺しは神の遣わした使徒でもあるのだと。神は人間のみならず魔族すらも救ってくれるのだと。これが人間達の言っていた神という存在の一端なのだと。



「あぁ…何という事だ…神よ」


「慈悲深き神だ…」


「神は実在したんだ…」



 魔族は神を信じない。それが当たり前でありごく一般的な知能ある生物共通の認識であった。だが彼らとて自分達の精鋭でも敵わない龍種を一瞬で斃してしまうような超常的存在が無から突然現れれば…しかも自分達を助けてくれたとあれば考えが変わる事もあるのだ。


 そしてつい先ほど龍種と闘っていた者の一人が痛む身体を無理やり起こして漆黒に問う。



「貴方は…一体何者なのですか…?」



 彼の名はスヴァイト・ザード。魔族の国において最も優秀な者達のみが所属する魔王陛下直属の護衛集団、通称四天王の内一人だ。燃える様な赤髪に白銀の鎧、燃え盛る剣は魔王の怒りとも言われている、そんな彼は普段どんな相手にも決して臆せず接する男なのだが…流石に今回ばかりは魔王にしか使わない敬語を使っていた。



「私の名はセカンド。創造主様の…」


「…(創造主…やはり神は実在していたのか…!?)」



 漆黒の龍殺し改めセカンドは闇を凝縮した大剣を掲げる。



「"連絡係"だっ!!!」


「ん?」



 ザワザワ…  ザワザワ…

    ザワザワ…  ザワザワ…



「えっっと…すみません、もう一度お願いします(係…?聞き間違たか)」


「ふん、耳の悪い奴らめ。連絡係だっ!!!」


「………えぇ…」



 ザード及び魔族住民達は茫然とする。龍殺しでもない主人公でもなさそう、使徒でもない…ただの連絡係。だが龍をものの数秒で斃してしまう強さ。…どゆこと?それが魔族達の総意であった。



「…連絡係という事は…何か私達に伝える事があるのでしょうか?」



 だがやはり四天王の一人、皆が茫然としている状況下でもこの場にいる者の代表として対話を試みるのだ。



「む。無い」


「あっ…はい…」



 そしてまさかの『無い』である。


 じゃあ何しに来たんだこの人…いや龍を斃してくれたのは助かるんだけど。魔族達の殆どはこんな事を思って居た。そして次に訪れたのは…。



「…」


「…」


「…」


「…」



 "気 ま ず い ! !"


 そう!気まずいのである!まさに生き地獄の中颯爽と現れた英雄の如き連絡係!しかし特に連絡事項・無し!!


 "気 ま ず い ! !"


 何してんの?連絡ないなら帰れば?そんな事は誰も言えないのである!なぜなら助けてもらったから!!完全に得体の知れない連絡係!迂闊に話しかけて不興を買えばまたしてもさっきの二の前になるかもしれない!話しかけれない!そして相手も無言!!


 "気 ま ず い ! !"


 そして挙句の果てには龍の死体の上で体育座り!!!何故そこで?下りれば?そんな事は言えない!!なぜならあの強さ、生き物であるかすら怪しい!!怪しい連絡係!!迂闊にそんな事言って実はあの死体in体育座りに重要な理由があれば不興を買って二の前!!!


 "気 ま ず い ! !"


 もはやこれまで!!この街には龍の死体に体育座りし続ける怪しい連絡係が一生居座り続けるかもしれない!!その内「連絡座り前集合ね!」とかそんな風に駅前集合的なノリで使われるようになるに違いないのだ!!!!終わりである!なぜならダサすぎるから!!



「…あの」



 そしてついに…!魔族の希望、四天王ザードが意を決して話しかける!!あまりの気まずさに気が狂い始めていた魔族の住民達はまるで新たな英雄の誕生に居合わせたような感覚に陥る!!



「…」


「あの~?」


「…」


「すません…?」


「…」



 "ま さ か の 無 視 ! !"



 ついさっきまで普通に話していたのに何故!?人としてどうなの?そんな事は言えない!!!なぜならやはり生き物であるかすら分からないからである!!!もし人と間違えられたことに激高して龍を秒殺したあの戦闘力をこちらに振るってきたらと考えると恐ろしくて今にも失禁しそうだからである!!!


 だがまだ希望はある!四天王ザードは魔族達の希望!彼に救われた者も多いしファンも多いのである!彼ほどの存在が!我々の誇りが!そうやすやすと諦めるはず無いのである!!



「……」(体育座り


「……」(体育座り



 " 感 染 体 育 座 り ! ! "



 まさかの感染する厄介なタイプの体育座り!!!なぜ対話を諦めたの?そもそもなんで体育座り?そんな事言えるはずが無い!!なぜなら顔を見れば本気でザードが凹んでいるのが丸わかりだからである!!流石の住民達も皆同様に額に手をあて「あっちゃ~…」と思って居るのである!!!


 もはや万事休す!後世に二体の体育座り像が語り継がれる!!


 かと思った瞬間、事態は急変した。



ガション…  ガション…



 何かが聞こえてくる。



ガション… ガション… ガション…!



 何かが近づいてくる。



ガションガションガションガションガション!!!



「創造主様!」


「!?」



 どれだけあがいても変わらなかった永遠体育座りの呪いがあっさりと溶けたセカンドを見て皆一様に音の方角を見つめる。


 ある者は破滅を。


 ある者は未来を。


 ある者は大いなる混沌を予感する。



ガションガションガション!ガン!


プシューーーー…!!



 見たことも無い何かから誰かが下りてくる足音が聞こえる。



「ヒィッ…!」(恐怖



 そしてそこに混沌は現れた。








『鳴らない言葉をもう一度描いて~~!!♪』クネクネ



 カボチャ頭に黒い全身タイツで踊り狂いながら。


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