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255/255/255.世界の終わり

空が汚れ、地が赤い液体で塗られた場所。

そこは広々とした円型の壁に囲われ、その壁は所々壊れていて鉄製の骨組みが捻り曲がって飛び出ていて、天井と呼べる場所は既になかった。

地面には瓦礫や血を流した大勢の人が転がっている。

中には〝人であったモノ〟も含まれているかもしれない。


そして一際目に付くのが、そのホールの真ん中にぽっかりと空いた大穴。

見下ろしてみても果ては見えず、何処まで続いているのかわからない。

落ちたらまず命の保証は確実にないだろう。


そんな大穴の横で、二つの影が動いた。


一つは血だらけの短く白い髪の少女。

一つは血だらけの長く白い髪の少女。


短い髪の少女は、身体中傷だらけで立っていることすらままならない程に血を失い、地面に伏していた。

裏腹に、長い髪の少女は血だらけではあるが傷は見えず、返り血を浴びただけのようであった。


その二人は現在戦っているようだが、その差は明らかで、長い髪の少女の絶対的な力の前には戦うという言葉は不適切であるように感じる。



「――――…っ。」

その時、短い髪の少女が声を発した。

それは掻き消えそうな程弱々しい声だった。


「…絶対、助けるからっ…、もう少し待ってて…っ。」


それは誰に贈った言葉なのか、短い髪の少女は長い髪の少女を見つめながらそう呟いた。

弱々しい声とは裏腹に長い髪の少女に向けたその瞳は力強く、まだ闘志が宿っていた。


その言葉が発し終えた時、長い髪の少女が動いた。

長い髪の少女は短い髪の少女の元まで歩き始め、地に伏した短い髪の少女の前で止まった。


そして。




長い髪の少女は、短い髪の少女の腹を蹴飛ばした。

その力はあまりにも強く、短い髪の少女の腹は軋み、多数の骨が折れる音がした。

まるで、人が空き缶を軽々と蹴飛ばしたかのように短い髪の少女は吹っ飛んだ。

その衝撃で、短い髪の少女は傍らにある大穴へと吸い込まれるかのように落ちていく。


短い髪の少女は大穴に落ちながらぽつりと呟いた。


「エ…、リーゼ―――――…。」




その後、世界は崩壊した。

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