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ふる里を振り返るな
ふる里の
金網乗り越え泳いだ 河原で
あの時囓った夏レモン うま
オレのふる里
友垣も無く 親もいない
錦見る者なく 敵さえいない街
帰郷して
人を信じる心捨て
ハッピーエンドに近付きました
探しても
駅前ロータリー 今はもうない
向日葵畑の初恋自転車
住み良いか
夏 蒸し暑く 冬 霧の立つ
太古の掟に従う血脈
望んだら
此処の人にも成れたという
ホールドアップに 両手を上げるか
饅頭が
甘くていっつも帰ると食べたが
小さな老舗も無くなり道路に
血縁や
子供時代の誰が好きかな
近親憎悪以外は皆好き
蓮華草
摘んだ畑の可愛い少女の
名前も忘れた ふる里の写真
何もない
今があるから 言ってはいけない
ならば昔は何もなかった見えない檻以外
初恋の
人が住む街ふる里の何処
その家探す 気はない 約束
あの街の
記憶を全て失くした後で
何処を嫌いに成れるか知りたい?
ふる里は
遠く引っ越して懐かしく想えるもの
近くじゃちょっと嫌ってしまいます
ふる里に
薄氷張る川 照り返し
鱗 剥がれた 鯉 跳び跳ねた 橋
何時までも
此処に居なさい キッスの後
囓った初恋ピーナッツの塩




