第八幕「真実」
燈緤惺「翠様が・・・・・・妖怪・・・」
翠「俺は翠緑の妖怪・・・」
?「翠緑だとっ・・・フッお前、緋乃柄家の生き残りか・・・・」
翠「お前らのような妖怪のせいで一族がっ!」!
といって、翠は刀を振り下ろした・・。
?「フッただのザコがっ! 死ねーー」
妖怪はそう言って、鋭い爪を翠に突き立てようとした。
けれど・・・
翠「ザコなのはお前だ・・・。」
翠はそう言って、相手の攻撃をかわすと、
相手を一太刀に切りかかった・・。
?「クッ・・・・ソッ・・・」
妖怪は跡形もなく、消えてしまった。
翠「終わったか・・・・・・・・燈・緤惺・・・?」
燈緤惺はその場にはいなかった・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・・」
燈緤惺は走り出した。行く場所も分からないまま・・
燈緤惺「翠様が妖怪だなんて・・・晴明様を殺した・・・。」
(なんで、何で・・・・あんなに優しくしてくれたのに・・・。
私は・・・・)
「きゃっ!・・・・・・」
転んでしまった・・・。燈緤惺はその場所に立ちすくんだ・・・。
ポツ・・ポツ・・
やがて雨が降り出した。きっとこの調子だと荒れるだろう。
(私は何をしてるのだろう・・。何でこんなにも悲しいのだろう。
私が翠様を信じていたからだ。ただ顔だけでも、
晴明様に似ているから・・・信じていた。
大好きなあの人に・・どうすればいいのだろう・・・。
燈緤惺はそこに立ち止まった・・・。
何も、できないまま・・・。時間が過ぎていく。
?「大丈夫・・・?」
燈緤惺「えっ・・ダ・・レ・・?」
金髪の髪の男性が、私に手をさしのべた・・・。