第七幕「翠」
翠「あいつ・・大丈夫かな・・。」
翠は授業中にも関わらず、家にいる燈緤惺を、心配した。
先生「おいっ!緋乃柄。授業をちゃんと聞かんか。
いくらテストで100点でもな・・・。」
先生は参った顔で翠を注意した・・。
朝が過ぎ、昼が過ぎ、帰る時間帯になった・・。
翠はちょうど学校の仕事ができてしまい・・・・遅くなってしまった。
翠「はぁ、はぁ、なんでこんな時に・・・・。」
その頃家では・・・・・
燈緤惺「ん・・・・・・・・・ふうぁ~・・・
もうこんな時間になってしまいました・・。
翠様は・・・・」
?「姫・・・見つけたぞ・・・・・。」
燈緤惺「えっ・・誰・・・・・」
庭の方から声が聞こえた・・・。
燈緤惺は立ち上がり、庭の方を見つめた。
後ろに気配を感じ振り向くと・・・
燈緤惺「きゃっ!」
後ろから腕を捕まれた。
?「本当に美しい・・。手荒なまねはしない方が身のためですよ。」
燈緤惺「あ、あなたは、妖怪・・」
?「我ら、君主の願いでお迎えに上がりましたぞ。」
燈緤惺「イヤッ!」(助けてっ!晴明様っ!)
ブサッ!
?「うわぁぁー」
燈緤惺「刀・・?」
妖怪の腕に刀が刺さっていた・・。
燈緤惺はそのすきに、妖怪のそばを離れた・・。
刀が投げられた法をみると、
そこには、翠が立っていた。
燈緤惺「翠様っ!」
翠「人の家に勝手に上がり込むんじゃねぇ・・・。
お前大丈夫か・・。」
燈緤惺「あっはい・・。」
?「クソがっ!・・人間の分際で、手をあげるとは、
食おうてやる・・。 んっ・・お前人間ではないな・・。」
燈緤惺「えっ・・」(翠様は人間では・・・・・)
翠「そうだ・・。俺は妖怪。翠緑の妖怪・・緋乃柄 翠だ!!」
時の歯車が回り出すとき・・・
二人の思いがすれ違う・・・・・。