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翠惺  作者: 水無月レイ
3/13

第三幕「別れ」

「晴明様っ!・・・・・・」

私は晴明のそばに駆け寄った・・・。


「燈緤惺・・・・か・・」

「そ、そうです・・。」

私は感情を抑えることが出来なかった・・・・。

目の前にいる傷だらけの彼があまりに悲しすぎた・・・・。

涙が出てきた・・。

「燈緤惺、何故泣いているのだ・・・。」

「晴明様なぜこんなになるまで・・・・、わたし・・なんか・・」

「そんな顔をしないでくれ・・・、私はお前のために戦うことができ・・て・

うれしいよ・・・」

「私も・・・です・・。」

「燈緤惺、思い出を大切にしてく・・れ・・。この桜は私たちの大切な場所だ・・。

燈緤惺・・・。」

「はい・・・晴明・・・様・・」



「愛して・・いる・・・・・」


「私も・・・です・・」



彼は二度と目を開けなかった・・・。

何度、何度、呼びかけても・・・・

私は叫び続けた・・。何度も何度も・・・。

泣き続けた・。本当に大好きだった・・。優しくては、あったかくて、

守ってくれて、たくさん愛してくれた・・・。

かけがえのない存在・・。



「晴明様・・。私も愛しています・・。誰よりも大好きです・・。」


私は彼のそばにずっといた・・。

今私がみている桜は、真っ白な悲しい桜・・・・・・

私は何日かたって、たくさんの兵を埋めた・・。

残っている兵は、ひとりとして、いなかった・・・・。


桜印家は消えてしまった・・・。

残ったのは、桜と私だけ・・・。二人で過ごしたすべてのものが

消えてしまった・・・。


5日たったある日の夜・・・。私は桜のある場所を眺めていた・・。


私は何が起こってしまうのかも、わかっていなかった・・。


グサッ・・・・

何かが私の胸につきささった・・・。

「・・えっ・・・・・」


背後で誰かがニヤリと笑った・・・。

私は、そのまま倒れた・・。


「晴明・・・・・さ・・ま・・。」

バタッ・・・








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