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第1話 〜姉、誘拐〜

前回書いたものは手違いで消してしまいました。

同じ物はかけませんが、だいたいストーリーは一緒かと思われます。

若干増えてます。

・・・内容が。

「お姉ちゃんをどうしたのよ!!」

 とある昼下がり、茶色の髪の毛のした少女は黒髪で短髪の騎士に向かって叫んだ。

「どうしたも何も任意同行の後、『後宮』へ召されただけだが」

 しかし、と騎士は続けて告げた。

「元より貴様等に拒否権は無いがな」

 嫌みなほど整った顔の騎士は茶色の髪の毛をした少女に向かって鼻で笑った。

「あ〜もう!

だからどうして後宮へ行ったのよ!!」

「皇帝がいたくお前の姉を気に入られてな。

貴様らには身に余る光栄なことだ」

 そのことに茶色の髪の毛をした少女は憤怒したが、騎士は何でも無いかのように切り捨てた。

「俺も暇な身分ではないのでな。

言うことはいった。

帰らせてもらう」

 優雅に漆黒のマントを翻して騎士は去ってゆく。

「…………(ブツブツ)」

 一方、少女は何かを必死に呟いていた。

「……よし、決めた!」

 その後、茶色の髪の毛をした少女こと、エリス=フェルマリーザは言った。

 次の瞬間、とんでもない爆弾発言をする。

「こうしては居られないわ……。

名付けて『お姉ちゃん奪還計画』を開始するわ!!」

 エリスはそう、高らかに宣言した。


 思い立ったら即行動! なタイプのエリスは持ち前の行動力で姉奪還の為に準備を進める。

 エリスは最初にエリスにとって必要性のある物を空間魔法がかかっているリュックの中へと詰め込んだ。

 詰めて詰めて詰めて……、多少不必要なものが混じっていたのはこの際気にしないでおこう。




 そして、エリスは最後に鏡の前へ座った。

『夢の妖精さん、私に力を貸してください。

私の姿を、もっと、もっと、違う者へと……』

 すると、エリスの周りに紫色の霧が発生し、エリスを包み込んだ。

 霧が晴れたとき、エリスの茶色い髪の毛は少しくすんだ水色へと染まり、翡翠色の瞳は黒色へと変わる。

 エリスは目を開き、自分の姿を見ると満足そうに言った。

 ——ありがとう——

 エリスはそう、心の中で思うと、あたりに居た『何か』は呼応するようにこたえた。

 ——がんばってね——

 『何か』はそう告げた。

 だが、エリスは魔法や魔術が使えない筈だった。

 だから姉のミリファだけが魔法師として働いているのだ。

 そしてエリスは身支度を終え、少し早めの夕食を摂り、夜に備えて仮眠した。



「ふああぁ〜〜〜」

 夜中、眠たそうに目を擦りながらエリスは起きた。

「うぅ、ちょっと寝たりないかも……」

 そういいつつも、着々と準備を進める。

 最後の仕上げに『アレクサンドライト』の首飾りを服で隠すように首掛け、ドアノブを外へと押して名残惜しそうに家を見つめながら出た。

 そして、エリスは村の境界まで来ると、フイッ、と後ろへと振り向いた。

 ——みんな、ごめんね……。

    待てなくてごめんなさい、『アイン』——

 

 エリスは村の皆と、今この村には居ない幼なじみへ言葉を送った。

 しばらく村を見つめると、エリスは駆け足で境界を越えた。

 

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