表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私を陥れる様な婚約者はいりません!彼と幸せになりますから邪魔しないで下さい  作者: Karamimi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/73

第51話:卒業までの我慢

 ブラッド様がきつく口止めはしたものの、一度広がった噂は中々消えるものではない。すっかりアイーナ様の事件は、広まってしまった。


 とはいえ、直接ブラッド様に何かを言ってくる人はいないのが、唯一の救いだ。


「アントアーネ、この時期に、悪目立ちをしてしまったね。卒業まで、静かに過ごしたかったのに。すまない、俺のせいで」


「ブラッド様のせいではありませんわ。おしゃべりな令嬢たちのせいです。それにしても、先生からも口外しない様にと言われていたのに、あんなにペラペラと話してしまうだなんて。


 本当にこの国の令嬢たちは、口が軽くて噂好きなのですね」


 私もその噂のせいで、随分と苦しめられた。


「アントアーネも、この国の貴族たちには随分苦しめられたものね。リューズ王国の貴族たちは、皆君に好意的だから安心してくれ。10年前、君はたくさんの貴族たちと仲良くなっただろう。


 皆あの時の事を、覚えているのだよ。何度も“アントアーネは、もうリューズ王国にはこないのか?”と、聞かれたくらいだからね。君ならきっと、リューズ王国でうまくやっていけるよ」


「まあ、10年も前に会っただけなのに、そんな風に言ってくださる方がいるのですね。嬉しいですわ。早くリューズ王国に行きたいです。その為にも、卒業まではとにかく静かに目立たず過ごさないといけませんね。


 特にブラッディ伯爵令息様に知られたら大変です。リューズ王国の話は、学院では控えましょう」


「アントアーネ、今僕の名前を呼んだかい?それにリューズ王国がどうとかと言っていたけれど、リューズ王国がどうしたのだい?」


 私達の元に現れたのは、ラドル様だ。


「い…いえ、別に何でもありませんわ。ほら、ブラッド様が来月には、リューズ王国に帰られるでしょう。その件について、話していたのですわ」


「アントアーネは、リューズ王国に10年前に来た事があってね。それで、懐かしいなという話もしていたのだよ。アントアーネは、リューズ王国に沢山友達がいるからね。皆アントアーネに会いたがっているという話をしていたのだよ」


「リューズ王国に、アントアーネの友達がいるだって!そんな嘘で、アントアーネの気を引こうとしても無駄だよ。アントアーネは君がリューズ王国に帰った後も、ずっとこの国で過ごすのだから!そうだろう、アントアーネ」


「ええ…まあ…」


 何と答えていいか分からず、言葉を濁した。


「俺は嘘など言っていないよ。本当にアントアーネに会いたがっている貴族たちが、沢山いるのだよ。まあ、君には関係ない事だけれどね。行こうか、アントアーネ」


「ええ、行きましょうか」


 ブラッド様を睨みつけているラドル様のわきを通り、そのまま歩き出す。睨んではいるが、特に何かを言ってくることはない様だ。


 なんとかごまかせた様だけれど、もしさっきの話を聞かれていたら、厄介な事になる。これからはリューズ王国に関する話は、絶対に学院ではしないようにしないと。


 大丈夫、ラドル様は私がリューズ王国に行く事を知らない。ブラッド様は貴族学院を卒業後、すぐにリューズ王国に1人で帰ると思っているブラッド様が、今わざわざ何かを起こして来る事はないはずだ。


 とはいえ、過去に2回も事件を起こしているラドル様の事だ。油断はできない。


 ブラッド様も同じことを思ったのか


「すまない、まさかラドル殿があんな近くにいただなんて…彼はまだ、アントアーネを諦めていないのだよね。ずっと近くで君を見ている事を、知っていたのに。完全に油断してしまった。


 これからは学院にいる間は、今まで以上に会話の内容に気を付けよう」


「そうですわね、学院にいる間は、あまり話をしない方がいいかもしれませんね」


 あと少しで卒業だ。それまでの辛抱。とにかく、ラドル様に感付かれない様に、十分注意しないと。


※次回、ラドル視点です。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ