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腹が減っては

33 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:01

うわぁ....龍って本当にいるんだ

34 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:02

家康の召喚獣が生き返ったんじゃね?

35 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:04

>> 34 なわけあるか

36 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:08

てか、この人前に召喚獣園から脱走したエネシス鎮圧した人じゃん!

37 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:10

この召喚獣....動くぞ...

38 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:12

サムライの人、なんで寸前で止まったんだろ...心理操作か、威嚇持ちなのかなー

39 名前:名無しの感想マン 2025年4月30日 2:15

>>37 草


次の日、地上波では報道規制が張られたが、ネットでは昨日の管理官と龍とのバトル映像が話題になっていた。


「....本当に、子供なんて見たんですか?全然映ってないというか....光が反射してよく見えないですが...」


丁度、月光浴後の龍由来の変質した光のためか、携帯の光学センサーでは正確にその姿を捉える事は困難であった。また、他高層マンションから撮影された映像からも、龍型後頭部の光り輝く花々に隠れて、肝心の10歳前後の少女も確認できなかった。


「....あぁ、間違いない。」


「私も、ギリギリで視認できました。」


「うむ、しかしなぁ...」


当人たちはともかくとして、掃除途中だった布巾を被った玄道はフェイク映像技術の割の合わなさからもやはり何かしらで発生した召喚獣だとしても、それが龍とまでは思えず、ゴム手袋を外しながら渋い顔をしていた。

 

「....まぁ、祭事でもない日に龍が出歩くわけねぇから、大体目星ついてるんだけどな。」


「「.....え?」」


廊下を歩いている時から、その話し声が聞こえていた才亮はひょこっと内務室のドアによっかりながら、ソース元がはっきりしていそうな事を呟いた。




ーーーーー( ^ω^ ) < それからどしたの



目撃情報から次も夜に現れるだろうと、即応科棟の屋上にて、才亮は飛行用召喚獣テラツバメを待機させながら、出動サイレンを待っていた。


ーーーーグゥゥ...


「......うむ」


昨日の夜から今まで結局不眠不休で他任務に出ていた中で、ようやく体は一息ついたため気づいたかのように腹が空いた。


「まだタイミング的にも余裕があるし....飯食うか」


『っ!....フェン?』


モフモフの胸毛をゆっくり収縮させながら、目を閉じて静かに休息していたテラツバメは彼が呟いた単語から、飯の時間だと勘違いしていた。


『....フェンゥーウ』


「!...あぁ、お前も一緒に食うか」


いつもはキリッとした仕事人気質のテラツバメであったが、多分世話している管理官に見せているような甘えた顔でふもっふの首毛を才亮の顔に擦り付けていた。


召喚獣用の食糧庫から、ドテツマグロのフレークとウッシーの大腿肉を持って来て、自分は3分でできる焼きそばのカップ麺を持っていった。


BBQ用で屋上の倉庫に備えられている赤外線の肉焼き機を組み立て、軽くホースで洗って大腿肉へ塩と胡椒をふりかけてしばらく焼いた。


『...フェンっ!フェルゥゥ...』


「おい...まだ....まぁ...いいか...」


もう少し焼いた方が旨みが熟すが、テラツバメは才亮の首元をすりすりとし香ばしい匂いに我慢できない様子だったため、半円柱のコンロを開けてレアな焼き加減のウッシー肉を提供した。


『...カルル...フェンゥ...』


「ふっ....っ...うん。うまいな」


テラツバメはうまぁいと呟きながら貪っており、才亮は夜に外で食べる焼きそばのうまさに体力ゲージの回復音を響かせていた。


「...ふぅ....もう一個食べちゃおうかなぁ....」


一口が大きい彼はおかわりをしようと屋上の出口へ向かおうとしたその時。


「.....ん?」


「.....あ」


『.....ァ』


屋上の出口上に浮かぶ、映像で見たまんまの夜空の色をした涎を垂らしている龍型召喚獣と、それに乗った柔道着のような繋ぎを着た女の子と目が合った。


『...フェンゥ...フェンフェン。』


そして、テラツバメはウッシー肉に夢中であった。



その後、何か一悶着が起こる前に、才亮は食糧庫から大盛焼きそばとウッシーの大腿肉を持ってきて、彼らに提供した。


「っ....はくっ...あいつら、うざいから...っ...ツキヨノと飛び出しただけ...うっ...く」


事情を聞くには、彼女は目星の召喚式後の行方不明事案の当人であり、諸事情でその場から離れたらしい。


「ほら、水のめ」


「っ...ごくっ...ごくっ....はぁ...どうも」


「あぁ.....」


一気に空になった2Lペットボトルを返された才亮は、その良い飲みっぷりに父性をくすぐられていた。


「...月葉は昨日の夜。侍っぽい男と戦わなかったか?」


「あー、あの人.....って、人間?」


ツキヨノの首に捕まりながら、見ていた彼の動きを思い返していた彼女は、もっともな疑問を投げかけた。


「.....一応、俺が知る限りでは」


鼻垂れ小僧だった時から知っている武田は、才亮が観測してきた範囲内では武田は自力であの武力を得てきたと言えた。


「ふぅーん....まぁ、私が殺さない程度にって...言ったにしろ、おかしいよあの人。」


寺内で、たまに武術家とあって、体育の一環として組み手を見してもらった事はあった。彼女から見て、侍の男からはその時、いつもは偉そうにふんぞり返っている親父がペコペコと頭を下げていたあの人とはまた別の匂いを感じていた。


「それには同感だ。」


才亮は妙に軽くなってきた口を缶コーヒーで塞ぐように飲んだ。


『...フェェェ!!』


一方、テラツバメは持ってきたウッシー大腿肉が焼けるまで待てなかったツキヨノに飯をとられてブンスカ怒っていた。


『ガァ....』


『フェンっ!?.....っ....』


ツキヨノが凄むと一目散に才亮の後ろへと隠れた。


「ツキヨノ。ちょっと大人しくしてて」


『.....ッ』


ここに居るのがバレたらまずいのを分かってるのか、ツキヨノはこくりと首肯して獲った肉にかぶりついた。


「....召喚されたばっかなんだよな?」


「うん。」


「まぁ....相性良すぎる奴もいるか...」


目を通した調書からは、彼女の龍は数日前に召喚したばかりであり、その召喚獣を二つ返事で意思疎通をできている点に彼は感嘆した。が、召喚獣との契約の性質上そういうパターンも珍しい話ではなかった。


「うん。ツキヨノとは初めてな感じしない。もっと昔から知ってるみたいな...」


彼女は肉にがっついているツキヨノの方を見ながら、知るはずのない遥か遠き陽を思う。


「.....」


10歳とは思えない程の何かを感じた才亮は、月の光が差し込む月葉の横顔に意識を吸われていた。


「勝馬は、どうなの仲良いの?」


彼女は顔はツキヨノの方を見ながら、目線だけ才亮に向けて聞く。


「...まぁ、ぼちぼち」


「嘘つき」


右腕に巻いているイッタンモンメンを一瞥するが、一瞬の思考の巡りがあったのは彼女には色々お見通しだった。


「.....」


「勝馬のは....眠ってるでしょ?ずっと....」


静かに右腕からゆっくりと視線を彼女へと向け言葉を選んでいると、彼女は構わず見たものの感想を続ける。


「.....」


適当にはぐらかすことも、いくらでもできた。


けれど、龍泉寺で受けた洗礼がフラッシュバックする。


ーーーー如何なる者も、龍の眼前では真のみ残る。


彼女の目を見ていると、初めて龍に会い、対面したあの日。


自分すら知らない己の全てが丸裸にされて、別の何かに生まれ変わるのを強制されるような、器を逆撫でされるようなあの感覚を思い出す。


「...それに...」


「それは....!」


「むぐぅ....っ!」


全て言い当てられて、無差別に散らかったおもちゃ箱にされないために、先手で何かを言おうとした才亮は階段の登る音を聞き、反射的に彼女の口を塞いだ。


「才亮さーん。コーヒーいりますか?....ん」


「「......」」


内務室で待機していた汐留は屋上で凍えていないかと思い、差し入れをしに行くと、10歳くらいの女の子を押さえつけていた才亮と目があった。


「...その子.....まさか...」


「いや...これは....」


ーーーーーバゴォォォンっ!!


絵面がやばいのをなんとか弁明しようとした才亮であったが、反射的に彼はシゲモチさんの塊撃によって夜が更ける空へと吹き飛ばされた。


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