溶けない氷と消えない炎
能力:溶かすことも、壊すことも出来ない氷を作り出す。(自傷あり)
能力:無限の炎を操る。(自傷なし)
「はぁ、、、、、」
ガタッと執務室のイスに座る。
中央魔法界の妖鬼対策本部の視察に行ったはいいが、
想像以上に対策されていて困っている所だ。
「魔王5大幹部の過去の洗い出し、体制持ちの異世界人の招集、能力封じの結界の発明及び制作、鬼人及びドラゴンの対策、、、、」
口に出しただけでも反吐が出る。
正直言って、面倒臭いことに変わりは無いし、過去を洗い出す必要は無いと思っている。
六大幹部の大半は過去をトラウマに持つ者が多い。
1番重症なのが2番
1番軽症なのが4番、つまり私アイス・フリーレイン
過去に関わった人は全員殺す。それが私のモットーのようなものであり、一生の内に解決しなければいけない課題
とはいえ、どうしたものか
これでは、無害な異世界人までもを殺害しなければいけなくなってしまう。
罪状がつくられなければ、私達は異世界人を無闇矢鱈に殺害することは出来ない。
さて、どうしたものかな、
そう思っていたら、ノック音が聞こえた。
「サシャインだ。入るぞ」
そう言って、こちら側の許可も無しに勝手に入ってきた。
すぐにイスから立ち上がる。
「何のご用で?」
いつもの冷えた視線を彼に向ける。
「いや?お前に会いに来ただけだ。」
こんのキザ野郎が
と、言おうと思ったがやめた。
ただただひたすらにイケメンなのがムカつく。
「はぁ、仕事中よ?」
「知らんな。」
甘い一時を過ごすのにはまだ速い
日はまだ天辺に存在しているのだから、
だから、後、もう少しだけ、、、、、
「へぇ、、、」
うっすらと瞳を開ける。
妖鬼対策本部、馬鹿馬鹿しい。
果たしてその程度で、私達を滅亡させることなど、、、、
いや、油断はしないようにしておこう。
揚げ足をとられたら終わり
隙は見せてはいけないんだ。
見せたら終わる。
敵にも、味方にも、誰1人とて、見せてはいけない。油断してはいけない。
油断した瞬間に持って行かれるのは当たり前のこと
「さて、私も仕事をしなきゃね、」
そう言って、黄色かった左目を赤く変化させる。
白い髪にあった二つの黒のメッシュが赤と黄色の二色になる。
机の上に白銀の鈴を置いて、
その部屋を出た。
「大佐、いい加減離してくださいっ!!」
「いやだ。まだこのままがいい」
「こどもですかっ!!」
えー、現在、二十センチ以上身長差のある男に抱きつかれてます。
駄々っ子モード入ってしまった。どうしよう、
仕事が何も進まない。今日も残業は死ぬ。
この後妖鬼に戻らなきゃいけないんですけど!
でもあれか、どうせあの人のことだから様子見てるのか
じゃあいいやさぼろ((
真顔でそんなことを考えていると思ったら少し笑えて来る。
それはそれとして離して、動けない。
「、、、、ほんとに、アイスは冷たいな、」
「何のことです?」
「体の話だ。」
「は?」
きっっっも、ついにセクハラまでしてきたわ、この大佐
「毎日毎日死人のように冷たい、不安になってくるぞ?寝るときとか、体冷やしたりとかしてないよな?」
あー、、、、寒くはしてないとは思いたいけどな~、、
てか、そろそろ夏になるのにまだ羽毛布団なの?って誰かに言われた気がする。
冷たいから、まだ寒いってことかな、?
「冷やしてはないと思いますけど、てか、もとからですよ。冷たいのは、」
「そうなのか?」
まぁ、死人のように冷たくて、病気かと疑いたいくらい肌が白いらしい
まるで石膏の様だって言ってた人もいたな、
いや、日に当たらないとこうろうろしてるからそうなるのであって、
別に特に何もしてないけど
まぁ、能力の性かな、、、、
「そうだとしても、軍服を突き抜けて冷たいのは問題だぞ?」
「あら」
「あら、じゃない。」
いつもと変わらず冬服なのにねぇ、、、(他人事)
まぁ、うん、能力が能力だから、うん(言い訳)
「、、、、今日は出来るだけ暖かくして寝ます、、、」
「そうしてくれ」
あー、ようやく茶番が終わった。
誰が得するんだか、
そうおもいながらも、大佐と一緒に部屋を出る。
全く、だらしのない婚約者ね
注意:アイスちゃんはアルビノではないです。




