Ⅻ二人のための人柱
人柱―――
それは、誰かを束縛していると思いきや
束縛されているという事実に気づくまで続く。
人柱になった人間は
封印されていたものに身を捧げなければいけない。
定期的に、、、?あぁ、
そういえば、そうだったな。忘れていた。
森の奥に、開けた場所がある。
誰も足を踏み入れたことのないほどにずぅっと奥に
一つの家が建っていた。
二階建ての童話に出てきそうな少し豪華な一軒家
三角の形をしたレンガの屋根が太陽に反射して輝いていた。
誰にも見つからないような、誰にも見つけられないような場所にある家で暮らしている夫婦がいた。
否、正式には認められていないらしいが、、、、
「ぅゅ、、、、」
重たい瞼を開けて、頑張って自分で起き上がる。
正直言って、自分は寝起きが悪いと自覚している。
不眠症故にだろうか、
信頼できる人とではないと、眠りにつくことはできないことのほうが多いため、不眠症と化したりすることもあるが、体の特性なのか隈が出来ないため、気付かれないことが多いのは困ったことだと思っている。
まぁ、死にはしないので気にしてはいない。
起き上がろうとすると、なぜか布団にまた戻される。
隣で寝ている彼に引き寄せられる。
当の本人は寝ているように装っている。
「、、、、、妖漣!起きてるんでしょ!」
そう言って額にデコピンをする。
「い゛っ、、、、あ~、起きてる起きてる」
デコピンの威力が強かったのか、一瞬顔をゆがめた。
当たったところが少し赤くなっている。
「も~、、、、」
ぷくっと頬を膨らませる。
お怒りのように見えるがおそらく少しも怒ってはいない。
「ふっ、すまない」
「何笑ってんの!」
(書いてて悲しくなってきた)
これ以上こやつらがイチャコラしているシーンを読者は望んでいないと思うので飛ばすとしよう((
紫をメインにした少し形状が違う巫女服を着て、白いリボンのような長い布で濃い紫色の髪をハーフアップにする。
所々切って分けられている巫女服の袖の間から真っ白な肌のほっそい腕が見える。
「妖葉、これ、どうする?」
渡された赤いリボンのついた髪ゴム
「あー、、、捨てといてくれ。」
「分かった。」
そう言って、髪ゴムを焼き捨てた。
一瞬光った気がしたのは気のせいだと思いたかった。
妖漣―――
東方三大厄災の一人であり、世界四代怨霊の一人でもある。
封印されていたが、人柱となるものを用意し、柱に固定すればある程度の反抗は効かなくなる。
反抗した場合は「お仕置き」が可能となる。
なお、妖漣の場合
「お仕置き」をしても反抗が可能になる場合が存在している。
条件は不明
現人柱:東方最強の仙人という名で知られている。妖葉(種族は黒龍人)
裏話
この物語の主軸となる六大幹部の半数はツンデレだよ!
可愛いね!
みんな自分の中身を見せたくないから意地っ張りになっちゃうんだ!
可愛いね!(二回目)




