プロローグ
忌み子は世界から追放され
呪いの子は世間から追放され
鬼の子は人間界から追放され
無能な子は作った人から追放される
それがこの世界の理と言うのならば、私はそれを変えてしまいたい。
薄暗い部屋の中
部屋に響く鋏の音
布を切るように、聞こえるが、果たしてそれが布なのかどうかは分からない。
机の上にある水槽には魚も水草も無く、真っ白な人形が入れられている。
中心にいる謎の化け物
真っ白な上着には大量の縫い目
背中から、2本の大きな腕を生やしている。
その腕の手先の爪は人ならざぬものの爪であり、無数の縫い目が、ビリビリに裂けた袖口から見える。
1つの人形を手に取り、縦に裂く
その次に、もう一つの人形を手に取り、首に鋏をかけた。
「イルザル」
はっとした。
後ろを振り向くと、黒の長い髪をした紫と作り物のような黒い目をした女性が立っていた。
女性の割には、やけに仕草が男のようだが
『なんのようですか?』
まるで、その女性らしきものに語りかけるように話す。
そりゃそうだ。化け物の顔には口は無いし、鼻も無い。
あるのは、真っ白い円形の目だ。
其処から、まるで涙のように白い線が描かれていた。
「お前に客だ。」
女性とは思えないほどの低音
本当に、これが女性なのか怪しくなってくる
その証拠に、胸は平らだ。
『、、、、、分かりました。』
そう言うと、化け物の服や体にある縫い目が消え、口や鼻のない不気味な顔は、まるで人間のような顔になる。
背中に生えていた、2本の大きな腕も無くなっていた。
「はぁ、、、、、」
そうため息をつくと、その部屋から出ていったすれ違い様に巫女服の女はこう言った。
「死体は喰って良いか?」
「、、、、、お好きにどうぞ」
そう言うと、黒髪の女は鮮やかな紫の髪へと姿を変えた。
明るい部屋が見える。
其処に足を踏み入れると、可愛らしい声が聞こえた。
「仮異おね~ちゃん!!」
「「「あ~そ~ぼっ!」」」
3人の子供が仮異の周りに集まる
「いやぁ、すまないな、子供達が言っても聞かなくて」
「構いませんよ。」
そう、笑って答える。
やけに高そうなスーツを着る男性
三人の子供達も、服装はかなり綺麗なものが多い。女の子なんか、高めのネックレスやリボンまでつけられている。
「あぁ、お前も、ありがとうな」
「えぇ、あ、はい」
少し、焦ったような口調で話したのは、先程の巫女服の女、変わらずの、黒の長い髪をしている。
仮異は気になり、小声で大丈夫ですか?と聞く。
巫女服の女は大丈夫では無さそうだった。
仕方ないか、と言うような顔で巫女服の女を見つめた。
「それより!!仮異おねえちゃん!遊ぼ?」
「はいはい、わかりましたよ。」
そう言って、三人の子供達に引きつられるように、部屋の外に出た。
いや、ここはとある人形屋だ。
店の外に出たが正しいだろう。
仮異達が店の外に出た辺りで、スーツ姿の男性は振り向き、巫女服の女を見た。
「いやぁ、しかし、驚いたな。」
半笑いのような声のトーンに、巫女服の女は少し苛立ちを覚える。
「御前のような底辺の魔力持ちがここにいるとは思っても無かった。」
見下すような言い方
だが、巫女服の女はまるで慣れているかのようにこう返した。
「まぁ、抑えるのに大変なので、、、、、ね?」
男は、呆気にとられたような顔をした。
この世界は魔力によって地位や権力が異なる世界線
この物語はその世界で
忌み子と呼ばれた六人の娘が
悪役として、この世界の方向性を変えようとする物語である。
「それが、1番楽しそうな結末でしょう?」
全てを見透かしたような女性はそう話した。
どもども皆さんこんにちは靈崎碑狂と申します。
後書きってこれであってる?
いいや、わかんね。
初の小説ですが、これ、実はpixivの漫画で投稿する予定だったんですけどね、下手すぎるあまり長続きせずに削除、でも、物語の構成は頭に残っているため、こちらの方で、小説として、投稿することにしました。
これしょっぱっなから話していいのかはよく分かりませんけどね((
それでは皆様また次の話にてお会いしましょう。
忌み子は最強であり、最凶です。
それを生かして、私はこの世界の常識をひっくり返したいのです。