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飽き性な君に贈る言葉

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

こういう人と付き合いなさい( '-' )

世の紳士淑女。

基本的に飽き性である。興味が無いと三秒以内に次の行動へ出る。常に刺激を求めて彷徨い歩く。私を良く知る周りはこう言った。『飽き性の快楽主義者』と。その事を否定するつもりは欠片もないし、むしろ肯定する。

でも惚れたものに対しては絶対に手放さないし、執着だってする。


「飽き性だけど、この場所にはよく来るよね」

沸き上がる水の動きをぼんやりと見据えていると、隣に座る彼からそんな事を言われた。一瞥すると、切れ長の目を殊更細めて笑っていた。

本当は此処に来るつもりはなかったのだ。別の場所、新規開拓を進めるつもりだったのだ。けれども結局此処に来て、水の動きを眺めている。

快楽主義の癖に飽きてないのか? と周りは言うだろう。ぶっちゃけ飽きている。今日の予定としては、切り捨てるつもりでもいた。でも降り立つと、物凄く満たされている自分がいて、依存している事に気付かされる。

「……来ても後悔しないから。『来なきゃ良かった』とは絶対に思わないから。絶対に満たされる……から」

不思議なものだ。来るまでは嫌がって、去る時は満たされる。余りにも身勝手な私の言い分。それでもそれさえも許してくれる様な包容力が、この場所には存在した。

「飽き性な君が私の事を好きでい続けるのも同じ理由?」

突然の発言に目を見開いて連れを見る。相変わらず底知れない笑顔で此方を見据えていた。

基本的に飽き性である。興味が失せれば直ぐに縁を切る。浮気だってするかも知れない。そんな私が今の彼と、何年も行動を共にするのは、やはり同じ理由なのかも知れない。

「君はもう、私という存在に飽きている。朝まで添い寝して、夜は寄り添い合う関係に飽きている。それでも君は傍にいてくれる」

腿の真横に置かれ手の上に彼の掌が重なる。

「プロポーズの言葉を覚えてる?」

忘れられるはずが無い。今でもはっきりと覚えている。そしてそれに同調したから同棲、結婚を決めた。

「飽き性な君に、新しい刺激を与える事は出来ない。でも生涯を掛けた安寧は与える事が出来るんだよ」

基本的に飽き性です。

興味失せたら惰性で続けるタイプです。

人、物、場所問わず、きっとそうです。

それでも関係が自分から続けられるのは、そこに安寧があるからだと思った本日。


凄い失礼ながら、あの場所には数十、数百は降り立ってるので、多分心の何処で飽きているんですよ。

でも降りたら、満ちるし、来て良かったと思うんです。


最終的に末永く愛せるのは、刺激ではなく、安寧ではないかという話。


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