死神って言ったって毎度上手くいかないわけじゃない。
お久しぶりです。
高校生活はアホのように忙しゅうございます。
あと切るところがわからなくなって文字数増えガチです。
さて、俺は改めてデバフをかけていく。もうなんかヤケクソ気味なので、魔力でできた動物とか鉄柵とか無茶苦茶なものまで手当たり次第にやって、今この辺りはは大乱闘も良いところ、シッチャカメッチャカで何が何だか分からないくらいモノに埋め尽くされている。
「馬鹿!アホ!雑魚!ノロマ!グズ!クソ野郎!ダメ男!童貞!モラハラ!パワハラ!陰謀論者!最悪!最低!」
ミライの言葉の切れ味と信憑性が微妙になってきた。長文罵詈雑言探しと引きつけ役は一度にできるものじゃない。むしろここまでやってくれたことに感謝だ。
「やあああああああっっ!!!!!」
ミノの掛け声は声量がデカくて乗っかってる攻撃の威力が高いので、肉食獣の咆哮に近いものを感じる。
「次、ミノの手前。ミライの足元。そのまま連射」
「挟み撃ちは?」
「まだ早いかな」
まだ囮が引き付けきれていないので、ツヅリの指示に従って魔法を出し攻撃していくイツキ。この二人には一番いいところで最大火力を出して欲しいので今は待機に近い。
「…」
お、静かだなと思ったらアスカが黙ってるからか。
ん?なんか魔法陣の光強すぎねえ?それほんとにバフしかかけてない?
「あの〜、アスカさん?」
「なーに?今ちょっと取り込み中なんだけど…」
「それほんとに強化魔法なの?なんか強くね?」
「それはさ、だってさ、ほぼヤケクソなんだもん。しょーがないでしょ」
「ヤケクソお?」
「僕さー?この中じゃ階級も高いし先輩だし自分で言うのもなんだけど強い方だと思ってたんだけどね?」
それはそうだろう。何故過去形?
「ここ最近調子が微妙で。ツヅリちゃんに助けてもらってばっかりだし、イツキにも怒られちゃうし、今もアタッカーじゃないし」
「つ、つまるところ…?」
「プライドがズタボロなのっ!!!!!」
その一言が終わる瞬間に、魔法陣はひときわ強く輝いてミノとミライと俺に直撃した。何もダメージは食らってないけど。むしろパワー感じるけどね。
「これは?」
「全能力と身体の強化。あと、技威力の上昇」
「相変わらずなこった…」
「相変わらずじゃヤなの!」
「お、おう」
「この役になったんだから、絶対完璧なアシストをして勝たせて見せる!トウマくんも頑張って!」
俺が見たアスカ史上一番ギラギラしている。新鮮だな。
さーて俺も頑張ろ。
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「ラブアンドピースって知ってるー?」
「うっせえ!!!知るか!!!!」
「じゃあその体に叩き込んでやるよッ!!!」
「爆散しろおおおおおお!!!!!」
うぅわ。入る隙がねえ。
いや、入るしかねえぞ!うん!頑張ればできる!ミノは超至近距離、ミライは遠隔がメインだから、中距離から魔法で攻撃してときどき近付いて殴ろう!あとはクソデカボイスで気を引く!頑張れ俺!いける!
「【ペケ✕十文字・バリアアンブレラ】!!!」
傘バリアを展開し突っ込む。ボディープレスに似てるけど、体重足りないから安全な鈍器扱いだ。
「引っ込んでろよ、チー牛」
そうして、酷いこと言われながら限界まで距離を詰めたら…
「【黒瀑】!!」
説明しよう。黒瀑とは、死神の自爆である。目の前に自分のありったけの魔力を出して、大爆散させるのだが…死神の身体の中身は魔力が入った黒い液体なので、さんずいだろうということでこの名がついた。
さて、爆散した魔力はテンマを直撃。反射ダメージと爆発ダメージはというと…さっきのバリアで防いだものの、衝撃波?爆発の勢い?で、体が吹っ飛ばされてる。
「【コットーフワフムール】!こっち来て!」
「ナイス!」
アスカが見逃すはずもなく、止めてくれた。そして俺を受け止めたふわふわがアスカのところへ飛ぶ。
「はい、見た目汚いけど回復するよ」
「苦裏夢疎堕飲むか?」
「あ、ありがと…」
ケーキと苦裏夢疎堕をもらう。回復したけど、ぶっちゃけ回復魔法使ってもらえると期待した自分がいた。
すると、アスカとツヅリとイツキが目を合わせて頷き合い、こっちを全員で向いてきた。
「へ……?」
「【ジュエリア・ファイヤー】!」
ん?天青術?それ死神が受けたら大丈夫じゃないやつだよ?
「【シンデレラテスラ】!」
ねえ俺のこと殺す気かな?!?!そろそろ抵抗しないとまずいな…
「【過毒・転薬】!!」
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!!!!!!!…って。……死んでない」
「これは…」
「絶対そうだね…」
「マジかよ……」
「「「大・成・功〜〜!!」」」
は?!?!?!
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「天青術キメても反転させればいい回復になる説?」
「そう!どうだった?」
「実験台にされたこと以外は最高の気分だな」
「うんうん、そっか!じゃあ成功だね!」
「いや…………」
「ごめんって!」
「貸し一つどころじゃないからな?」
「うん!じゃあ行ってらっしゃーい!!」
他人の常識は自分の非常識。忘れちゃいけないな。
でも俺することないんだよね。何しようかな。
「わかった、辱めればいいんだ」
「は?」
人と、それに準ずる俺たち元・人には、個人差あれど逆らえないものがある。
それが、三大欲求と、羞恥心。
どんなに頑張ってもお腹は減るし性欲は溜まるし眠くなる。そして恥ずかしくなると顔に火が付く…ので。
今回は、それを使っていくっ!
「アスカ、チャームみたいなの使えない?」
「さっきから何を言ってるの?」
「【魅了麻痺】ってやつ、前に使ってなかった?」
「あれは名前だけね。ぼんやりさせる幻覚の魔法だよ」
「なあ頼むよ、色仕掛けとかする暇もポテンシャルもないけど色仕掛けしたいんだって」
「はあ〜…しょーがないなあ」
アスカは肩をすくめて、ピンクの瓶を差し出してくれた。
「これは?」
「白いくちばし認定の劇薬だよ。元は媚薬として作られてるんだけど、改良して、惚れ重視にしたんだ〜。顔にスプレーするだけで効くよ!」
「へー、すごいなあ」
「これさ、鳥の赤ちゃんみたいに、一瞬で夢中にさせちゃう危ない薬なんだけど…ホントに、使える?」
珍し…くもないけど、アスカが真面目な顔してる。そんだけヤバいってことだよな。俺階級低いし、危なかっかしいし、俺がアスカなら絶対使わせないもん。
「…頑張る」
いや、宣言しろよ俺。使えると言いなさいよ。
「頑張るじゃダメ。まじ使い方間違ったら終わりだかんね?わかってる?」
チャラい人に真面目な顔で叱られると本当にやっちまった感ある。ミノのときに実感した。
「……うぅ。自信がなくて…」
「じゃあ、ヤバくなったら叫ぶこと。トウマくんは叫んでる子たちと声質違うし、すぐ分かるから」
「わかった!」
と、いうわけで。
「こっちだああああああああああああ!!」
「お?」
「来いや馬鹿あああああああああああ!!」
「んん?」
クオリティはゴミ!ならば声量だ!レッツ挑発!
「うるせえわ!!!!!」
弱点は分からないが、コイツ挑発には激弱だな。
「【闇夜雨】!」
鎌で引きつける。包丁で注意を引く。拳が飛んできたので傘にして止める。次の片手が来たら、アスカが身体強化を一気に強めてくれるから、俺ももう一方の手でそれを掴む。
そして、両手を掴んで魔法の紐で強化して。
「あ、UFO!」
「んなわけねえだろ簡単すぎる!」
「だって簡単でいいからな!!!」
スプレーをかける!!
どうにかこうにか、顔を直撃できた。
「うぉわっ…?!」
俺が思うに、テンマは肉食系かと思いきやツンデレと見せかけて、ただの肉食系である。そして、俺は迷いなくミライを前に持ってくる。流石に了承は得ていて、あっちから来てくれた。
「ん、お前…」
「お前じゃなくて、ミライだよ?」
「あ?ミライ……?」
アスカの言っていたことは正しかったらしく、テンマはさっきの激ヤバ感を打ち消してミライにいきなり抱きついた。惚れ薬恐るまじ。ミライは、嫌な顔してるかと思いきや満更でもなさそうだ。
「よーしよしよし、寂しかったかー?」
「ん…」
あ、肉食系じゃなくて乙女系だった。最近はギャップ萌え流行りすぎてギャップない方がギャップ萌えみたいなとこあるから、そこまで意外性はない。
…いや…湿度が、高いな。偽物でもリア充の波動を感じれば爆発してほしいのが俺もとい非リア充なのだから、宿命と言っちゃ宿命だけど。
そして最後は俺の秘策だ。
「【状態異常解除】!!!」
自作魔法その二だ。実はさっきから必死に考えて練習しまくって暇をつぶしていたこの魔法は、言わずとも分かる変化技。このじっとりした状態異常も、成功すれば解ける。
「?!?!?!?!?!?!?!」
「今更っ…離さないっての!!!」
テンマは夢から覚めたような顔になり、次に驚愕、次に赤面、次に声にならない叫びを上げ暴れ出す。成功したようだ。よかったあ…
ミノは羞恥心レベルを上げるべく、潰す勢いで抱き締め殺しを続けている。
まあぶっちゃけ今である。
「【微強星光圧】!」
「【海宝崩壊】!!」
勢いと回転を思いっきり乗せた打撃が飛ぶ。爆発音に近い音がした。
「【異常気象】!!!!!」
槍やら爆弾やら何やらが爆発地点に降り注ぐ。ツヅリが巻き込まれないか少し心配だが、イツキも技を止めないし、アスカも魔力を送り続けている。
二分ほど耳障りを超えた轟音が響き続け、やっと終わった。
そ〜っと、テンマさんを覗きに行く。
「生きてます……?」
「生きてるわボケが」
「…」
この人の常日頃?の機嫌の悪さには閉口してしまう。
「さて、合否を発表するか」
え…倒した(?)のにまだ決まってなかったの?!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この修行編、自分でも気が遠くなるほど長引いております。どうか頑張ってお付き合いください。




