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死神って言ったって闇落ちしない訳じゃない。

活動報告で言ってたところまで微妙にたどり着けませんでした。内容薄かったらごめんなさい。

「カレンは、私の……いとこのお姉ちゃん。嘘だよ。カレンちゃん、優しいもん。みんな!信じちゃダメ!」


「おいおい、気持ちは分かるけど、カレンなんて名前、他にもいるだろ?!」


「では、確認してみてくれませんか?」


「ここにカレピのチェキあるよん」


 お前は黙ってろって嘘違!!あとカレピは違う意味だし!


「見せてよ。私の知ってるカレンちゃんな訳がないから」


 ミノはそう言うと、嘘偽の方へつかつか歩いていってしまった。俺は何をすればいいのかわからず、とりあえずついていく。

 自信満々に嘘偽に近づき、しばらく写真を見た後、ミノは崩れ落ちた。


「嘘。うそうそうそうそ。何かの手違いだよ、あり得ない。私、信じないから」


「ミノ…?なあ、落ち着けよ。もしかしたら普通に腹の中で色々考えてたとか…」


「ねぇトウマ。あんたは、ずーーっと自分に優しくしてくれた唯一無二の人をいきなり敵として見れる?罪人だと信じられる?」


 なんだ?いつもと全然様子が違う。髪をグシャグシャに掻き乱して、しゃがれた声で呟き続けるミノ。

 確かに俺は彼女の逆鱗に触れたかもしれない。でも、そういうときには言葉より手が出て、俺に攻撃してくるのがミノなのだ。


「もう最悪。大っ嫌い」


 ミノの髪に、緑のメッシュが入り、天使の輪が頭上に浮かんだ。

 …どゆこと?まさか天使になったりならなかったりするの?


「トウマくん!逃げてーっ!」


 そうじゃん!俺消されちゃうじゃん!アスカの声でやっとそう気づいた俺は一目散に群衆のさらに後ろまで下がった。陰キャの雲隠れ才能がここで開花するとは。


「やれやれ。隣の女子一人守れぬとは、情けないのう」


「あ、アンタはロリバ…じゃなくて、閻魔大王陛下。ご機嫌麗しゅう」


「フッ、咄嗟に使えぬなら素の話し方で結構。下がっておれ」


 情けないことこの上ないが、強い人に任せるほうが確実だ。俺は素直に人ごみに隠れた。


ーーーーーーーーーーーーー


 ミノは混乱していた。カレンへの疑いと自分の異変、皆が自分に攻撃せんと武器を構えているこの状況。分かっているようで何も分からない。


(でも、そんなこと、どうだっていい)


 結局轢かれて死んだけど、あの人がいたから自殺は踏みとどまった。誰も信じられなかったけど、あの人だけは最後まで信じた。自分が覚えたことは、ほとんどあの人から学んだこと。

 だから。


「私は、私の信じたいものだけを信じていたい。他の意見なんていらない」


 その闇が、天使の崇光として輝き始める。ひたすらに、己の正しさを照らすためだけに。


「待て!ミノ!」


 光を降らす直前の声で、ミノは一度手を止めた。


ーーーーーーーーーーーーー


「【桜竜巻(ピンクトルネード)】!」


 無数の桜の花弁がミノを襲い、攻撃を止めた。その間にメリザは嘘違に詰め寄る。


「まずはそちらが説明をするのじゃ。お前たちは自我のある天使。天国で自我があるのは、辛うじて良い部分(バグ)が残っているものだけじゃろう?そのことを説明しないままならば、信じるなと言われているも同然じゃ」


「いや、いきなりそんな、他人かもしれなかったし…」


「被害を出しておいてどの口が言い訳を?所詮は罪人じゃな」


 嘘違がバツが悪そうに目をそらすと、嘘偽がてへぺろと言わんばかりに舌を出して苦笑した。

 それを見たメリザは怒りに顔を歪める。


「やはり根本的に思考回路が違う。そなたたちとは金輪際、仲良しごっこもしとうないわ!」


「いや、待って違うって!これはてへぺろパワーっていう正規の必殺技でぇ…」


 焦ってギャル語濃度が低い喋り方になる嘘偽。その背後に、魔法陣のようなものが浮かんだ。


「ありよりのありでまぢアゲテンアゲでバイブスやばすぎなてへぺろパワー!」


 ドカーン!とものすごい音がして、崇光とミノを覆っていた桜が燃え、そこには普通のミノが座り込んでいた。


「ふぃー。これで信じたっしょ?うちらがマブなれるってこと。あーでも天使化のあれはまじめんご。ちゃけばガン萎えよな。すまん」


「…嘘違と言ったな。とりあえずこやつの翻訳を頼むのじゃ」


「はい。これで悪気はなく、協力もできるとわかったはず。ただ、ミノさんの天使化については本当に申し訳なかった、と言っています」


「…もう良い。ギャル語を聞いたらなんだか疲れたのじゃ。一時休戦、一時結託ぐらいで良いのか?」


 メリザは根負けと疲れと呆れが思いっきり出た顔でそう聞いた。


「はい。我々もいきなり仲間にしていただけるとは思っておりません。本当にありがとうございます。あと、自分もギャル語の翻訳は少々苦手で…翻訳機にするのはできればやめていただけると…」


「知らん。余のほうが苦手じゃ」


「…いい性格をしていらっしゃる」


 嘘違とメリザはお互いに、微妙な顔で握手を交わした。


ーーーーーーーーーーーーー


「ねー、以不輝くんってさ、そんなにやばい人なの?なんか自我がある人はちょっといい人〜みたいなの言ってたけど。ねぇねぇ、聞いてる?」


「…」


 き、気まずい。人ごみに隠れたあとアスカたちと合流した俺は、とても気まずい状況に立たされていた。

 閻魔大王が「自我のある天使には【良い部分(バグ)】がある」と言ったのを聞いてアスカがイツキを質問攻めにしているのだ。そして対するイツキはだんまりを決め込んでいる。


 しばらくすると質問攻めに懲りたのか、イツキはボソボソと喋り出した。


「俺には、四個上の姉と一個下の弟…イブキがいた。そんで、俺とイブキは一緒に、両親と、姉を殺したんだ」

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