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死神って言ったってイメチェンしない訳じゃない。

「はぁ〜疲れた…というか、女装も今日で最後か。寂しく…は、ならないな」


 鎌研から直接仕事場まで来て、女装の準備をし始める。すると。


「ねぇ、今日ぐらいイメチェンしない?」


「何を?」


 本当に何をイメチェンするの?ミノの言葉に嫌な予感しか覚えない。


「私がチャイナ、トウマはロック、ツヅリがメンヘラ、ミライがポップにイメチェンしよ」


「「「えっ?」」」


 つまりこういうこと?チャイナ服のミノ…は、まだありとして、俺がパンクファッションで、ツヅリがツインテールで、ミライが星のピンをいっぱいつけてる?まるで想像ができない。

 だが、ここしばらくのキャラ作りでテンションがおかしくなっていた俺たちは、それに乗ることにしてしまった。


「お前ら、まだまだいけるに決まってるよなぁ?!ロッキンローール!!」


「ねえ、私がいなくなるって聞いて寂しくないの?なんで泣いてくれないの?!ねぇなんで?!」


「ハロー!今日の気分はフルーツポンチ!お星さまに届くくらい!テンションぶち上げるぞー!」


「ニーハオ、ウォーアイニー、アル…あとなんだっけ」


 視覚的にも聴覚的にもうるさい。ミライあんまり変わらないなぁ…そしてミノはなぜあの状態でチャイナキャラしようと思ったのか。アルは語尾だよ…

 今日の人気は一番キャラが変わったツヅリがかっさらっていった。ミライはもともとの単推しファンで、俺とミノは微妙だった。みんな、そんなにメンヘラが好きなの?


ーーーーーーーーーーーーー


 今日は久しぶりのお休み。特にすることもないのでひたすら惰眠を貪ることにした…その直後のことだった。


「緊急。天使襲来。四級以上の全死神の召喚を行います。戦闘準備を整えてください。繰り返します。天使襲来。四級以上の全死神の召喚を行います。戦闘準備を整えてください」


 ひどい。休日出勤だ。ブラックだ。そう思っていたら、もともと死神は忙しいことを思い出した。これが普通なのかもしれない。

 鎌も持ったし、前の経験を活かして、苦裏夢疎堕や火不壊惡零も鞄に詰め込む。包丁も一応持っていこう。


ーーーーーーーーーーーーー


「天使ってあのキモいやつ?」


「なんか違うらしいよー。でも、以不輝イブキくんでもないんだって」


 敵をくん付けで呼ぶアスカ。ちょっと流石におかしい気がする。


「来たぞ!」


 早速お出ましのようだ。声の方に目をやると、おや?光はない。あっても困るけど…

 そこにいたのは茶髪に青い目の少女だった。そこはおっさんとかじゃないのかよとは思うが、簡単に説明すると来たのはギャルだった。

 パーマかけてるのに前髪だけアイドルみたいで、デカい星の耳飾り。何故か修道服を着ててものすごい違和感だけど、間違いなくギャルだ。


「ちょりーーっす!うにっぴの参上マジエモくなーい?!タイパでバイブスめちゃアガるし、ありよりのありよな!」


 ごめん何て?ギャル語っぽいのは分かるけど、早口だし略語がいっぱいで分かりにくい…


「あー、攻撃しないでよ?萎えちゃうから」


 しないよ。俺たち呆気にとられてるから。それはともかくとして、何しに来たんだろう?


「やー、なんかさ、うちら考えたわけ。このまんま天国主といるの、サゲくね?って。まあなんつーかあれだね。蛙化だね」


 普通は蛙化でここまで来ねえよ!!大体それって彼氏に向けての言葉じゃないの?!主に向けての言葉じゃ絶対ないよね?


嘘偽(うに)。それじゃ全く通じないよ」


「お、お前は、嘘違!!」


 憎き嘘違の登場に思わず叫んでしまった。ういとうに……もしかして、双子とか?髪色は同じだけど、目の色とか顔つきとかはあんまり似てないよね。二卵性?


「失礼しました。自分たちは知っての通り天使です。天国主の今の行動は自分たちの考えと反するもので、それならば天国主を滅ぼす側に回ろうとここに来ました。そこで、二つ、交渉をしたいです」


 何だ?なんかすごい、アツい展開…でもないか。そんなにバチバチやってなかったし。それにしても、交渉ってなんだろう。


「一つめは、自分たちを『堕天使』にして、ここに置いて欲しいということです。つまり、閻魔大王陛下の庇護下に入りたい。これに対し、自分たちは少なくとも天国主消滅までの忠誠を誓い、情報を包み隠さず提供します」


 おお…嘘違ってしっかりしてるんだなぁ…これってけっこうすごいことじゃない?


「二つ目は、残りの自我のある天使三人の説得に協力して欲しいということです。特に、以不輝と禍煉カレンについては。これに対し、自分たちは崇光に対抗できる術を教えます。いかがでしょうか?せめて、このお話を閻魔大王陛下まで伝えてくださいませんでしょうか?」


 嘘違がそう言うと、シオリさんが閻魔城へ走っていった。彼女の指示で数名の死神が嘘違たちを縄で縛った。

 ほうほう、なるほどねぇ…以不輝と…禍煉?って誰だ?


「うそだ…」


 掠れた声が隣からしたので見てみると、真っ青な顔のミノがいた。

 

「知ってるの?禍煉って人のこと」


「禍煉は、禍煉は…私の………」

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