死神って言ったってかわいくなりたいって思う瞬間が無いって訳じゃない。
秋の駄作の方が難しいとかいう大事件。
こっちもとあるシーンで燃え尽きました。あと、段落を分けてないとかいう小学生でも気付く違和感に気付いてなくて…アホすぎる。
このシリーズの投稿済みの分もゆっくり段落分けしていきます。夏の駄作シリーズは駄作だと胸を張るために変えません。でも誤字報告は待ってます。
今回のかわいくなりたいは二つのシーンから取った別々の思いです。
「俺は坂垣聡大。…見ての通り男で、デブで、しかも顔も酷いときてる。これで満足か?」
「…ごめん…」
アスカ今命拾いしたな。これで満足とか言ってたら修羅場レベルアップだった。
「まあいいよ。秘密にはしてくれるんだろ?」
「う、うん。意外にさっぱりしてるなぁ」
「もういいか?ミライに戻りたい。あと聡大とは呼ぶなよ」
「あ、あぁ。うん」
俺が出る間もなくもとに戻ったミライ。さっきまでの男はおらず、可愛らしい少女が立っている。
「いーい?絶対絶対ぜーったい、ミライのこと喋っちゃダメだよ!」
違和感が半端ない。
「ちょいまち、なんで僕らに意地悪すんのさ。そこだけ頼むよ」
あ、そうだった。そこが本題だった。アスカの問いに、ミライは驚きの回答をした。
「だって女子っぽいじゃん?マウントの取り合いとかお菓子の奪い合いとか」
「「君の考える女子ってそんなにやばいの?!」」
「もっと平和主義でいこーぜ…」
「もう少し穏やかな考え方もあると僕は思うよ…」
俺とアスカのツッコミが炸裂(?)するも、効果はない様子。
「逆に二人の考える女子ってそんなに平和なんだ?そんなに日和っちゃてるカンジ?一回女に転生から出直しな陰キャ共!」
最悪だ。ミライは終わってやがる…。ここまでひどいのも珍しいと俺は思う。さて、なんて返せば良い?
「んもー、まわいくどいこと言わないでよねっ!そうと決まればトウマくん、アレの準備だよ!」
……んえ?アスカ?アレって…何ぞ?
「そりゃあ、変身の準備だよ!さぁ、他のみんなも呼んで、レッツパーティー!」
「なんで変身したらパーティーが始まるんだよ?!そこはなんか戦いとかじゃないの?!」
ミライも俺も呆気にとられてしまい、気がついたら手鏡がモチーフのステッキを握らされ、台本を持っていた。
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「えーっと?ドレスアップ・レベルアップ・テンションアップ!チェンジミラー!」
周りが暗くなる。
「モード・チャイナ!」
赤紫の石を手鏡についている穴に埋め込み、ぶん回す。すると八角みたいな形の足場が出てくるので、それを順番にジャンプで踏んでいく。足に違和感を感じて見てみれば、タイツとロングブーツを身に着けていた。
「タイプ・ラッキー!」
ぐるっと一回転すると、服が真っ赤なチャイナドレスに変わってしまった。気づけば髪も伸びて、髪型も変わってるんだから驚きだ。あとは決めゼリフを言えば良いらしい。カッコ悪いし台本は投げ捨てておこう。
「ほとばしるラッキーエナジーと豆板醤!ツッコミネキのピリ辛チャイナ!」
って言うようにさっき指示されたので言ってみた。このピリ辛チャイナが俺の二つ名らしい。
「…豆板醤ほとばしったら掃除が大変なだけじゃないか?」
イツキの突っ込みに返す言葉が本当に無い。だって事実だし…あのマジレス野郎…台本を拾いながら俺はイツキに言い返す。
「なぁ、次はお前の番って分かって言ってんのか?」
「あ…ア゛ァァァァァァァ!!!!」
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「ドレスアップ・レベルアップ・テンションアップ…チェンジミラー…」
ふむ、ここはみんな同じなのか。
「モード・メイドっ…」
ピンクの石が入った手鏡を回し、レースのシートみたいなやつを俺と同じように渡っていく。照れんなよと冷やかしてやりたいが、同情心が湧いてくるレベルで真っ赤なのでやめてあげることにした。
「あぁクソ!タイプ・キュート!」
おいおいおい、アイツが?キュート?ちょ、まって、笑いそう…やば…
「にじむ汗と恋心ツンデレきゃわたん甘辛メイド!なんだよこれ…」
超早口で叫んで一瞬指ハートを作ったあと、悪態をつきながらこちらへ走ってくる、長めのツインテールとメイドコスのイツキ。大丈夫、俺も死にそう。
「みんな似合ってる〜まじ可愛すぎでしょ!色々考えてたけどこれにして良かったぁー」
「「アスカの可愛いは誰の可愛いよりも信用できないから」」
「ていうか、女装させるだけなら私たちいらないじゃん。なんで連れてきたの?」
確かに。アスカなら写真とか撮ってくるだろうし、ミノとツヅリまでいる…か、いるわ。本来の目的ミライとの仲直りだわ。多分。
「だって、ホントの目的はミライちゃんとの仲直りだもん」
なるほど、ツッコまなくていいのも珍しい。いや俺がいちいちツッコまなきゃいい話なんだけど。
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「ドレスアップ・レベルアップ・テンションアーップ!チェンジミラーっ!」
水色の石を手鏡にはめるアスカ。…ノリノリだな。
「モード・セーラー!」
錨の足場。踏みにくそー…と思ったが、アスカはヒョイヒョイと渡っていく。足元の装備はハイソックスとローファー…マジモンのセーラーコーデにするらしい。
「タイプ・ピュア!」
下で二つ結び…俺だけ仲間外れ?!両サイドのハーフおだんご、カウントされてくれ…
「あふれるピュアな心と青春!キラキラいっぱい、甘酸っぱセーラー!!」
…俺だけ、ツッコミネキとか、ひどくない?なんかさ、しかもさ、二人はなんとなく制服じゃん?俺だけ、どっちかっつーと民族衣装だよな。
「仲間外れ…ぴえん余裕で超えるわぁ…」
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「ねえ、ミライ、女になってから出直せとは言ったよ?確かに何かしら不適切表現がうんたらかんたらだったかもしれないよ?でもさ、いきなり魔法少女みたいなのやれとは言ってないよね?」
「えー?いいじゃん!かわいいし。てか、ツヅリちゃんたちと仲直りしたら?」
そうそう。それが本題なんだよね。数分かかって変身したけど…これは本題じゃないんだよね…
「…ミライは、死ぬ前はできなかった、女の子みたいなことをやりたかったの。嫌な気持ちにさせちゃって、ごめんね?」
しかし。自覚はあったか無かったのか知らないが、軽く首を傾げて手を合わせ、上目遣いで謝ったのが反省していないぶりっ子に見えたのだろう。さらに、体育会系のミノと特に仲の悪かったツヅリだ。つまりこうなった。
「「謝罪言うたら土下座だろうがこのぶりっ子が!!!」」
「アンタねぇ、もう少し一般常識を学んでから謝ってくれる?」
「卍固めぐらいから始めるかぁ?おぉ?」
「まずはバリカンでそのクソ甘えモップ髪剃ってあげましょうか?」
「お前にはバットじゃねえな。新聞で暗黒害虫のごとくシバかれてるのがお似合いだ!」
その他諸々、あんまりにも言葉の限り罵るものだから、流石にミライがかわいそうになってきた。そろそろ止めよう思った、その時だった。
「うん、いいね。こういう感じ」
ミライが満足げに笑………え?!これでいいのかよ?!こういう感じとは?!
「それで?口だけのお姉様方?結局ミライに何をしてくれるの?」
あぁぁぁ…やっちまった…アイツまだ挑発する元気あったんだ……
「…てめぇ、顔は自分で守れよ?」
ミノが拳を振りかざす。流石にまずいか…?まぁ顔に直撃しようと人間よりは軽症なんだけど…止めないよりいいか。
「ミノ、流石にやめてあげたほうが…へぶっ?!」
いきなりそれが俺の顔に吹っ飛んできた。鼻でも折れたんじゃないか、いや治るけどとか色々複雑になる。勝手に治るからなんでもいいって訳じゃあないんだよな。
こうして、ミライのミライによる騒動は幕を閉じた…と思う。ちなみに女装しようがしまいが、ミライが俺たちの発言をろくに聞くことはなかった。
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「ねえトウマ、鎌、めっちゃ錆びてるよ?」
仕事前の侮怒雨呪酢を一気飲みしたあとに全く自然なノリで重大なことを切り出され、俺は死んでいるのに死ぬほどドキッとした。
もちろん、先生が授業放棄して出ていったときとか、教室に入ったらみんな持ってるのに自分だけ習字道具持ってないときとか、いきなり誰かに声をかけられたりとかのドキッとだ。
しかし、見てみればかなり酷い。そういえば、ゴブリンの店どころか魂媚荷でも鎌のお手入れ用品は売っているのに、ろくに手入れをしていなかったのを思い出した。
血がつかないとはいえ、刃物は刃物。何かを切るものだし、手入れをしなきゃ弱ってしまうのもまた当然。
そして俺には、他にもとんでもない心当たりがあるのだ。この鎌を、髪や果物を切るのに使い、そのたびに水で洗って拭かずに放置したという心当たりが………
今更ながら、偉大なる母上に「裁ちバサミを工作に使うんじゃないよ!」と叱られたのを思い出した。
「なぁ、これってどうすりゃいいの?」
「カマケンに持ってけば?」
カマケンってなんだっけ……そうだ、鎌研ぎ研究室だ。鎌…もとい刃物を研ぐのに心血を注ぐラボ。
「それが終わるまでって、スペアとかもらえるんだっけ?」
「いや?ていうかスペアって試験前に買っとくものでしょ」
ギクッ!!!!!やばいぞ。そうだった。そうなのは知ってたけど、金が無かったんだよ…勉強しながらバイトもできるほど要領良くなかったの!!
「えぇ…ミノのスペア貸してくんね?」
「そんなことしなくても、トウマは包丁あるじゃん?」
包丁…とな?そういえばアスカにもらった気がする。ていうかもらったけど俺、使い方の説明聞いてなかった。胃が若干痛い…ような気がする。もう一回聞くしか無い。
「実験台だけは勘弁実験台だけは勘弁実験台だけは勘弁………あぁぁぁあ…でも早くしないと…」
俺は重い足取りでアスカを探し始めた。
衣装がバラバラになったやつとその二つ前が世代です。身近にある棒状のものって難しいですね。スマホと櫛と迷いました。
マジっぽいけどなんか履き違えたかわいくなりたいと、ふざけたかわいくなりたい、ふざけた方で燃え尽きました。




