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死神って言ったって感動しながらツッコまなきゃいけない使命がある訳じゃない。

ギリギリセーフ(全然アウト)なお時間の投稿です。

「その〜…ニキってなんだ?」


「たしか、アニキの略だったかな?トウマくん」


「…どうだっけ」


ニキ呼び二連チャンをしたはいいものの、俺がニキの意味を忘れるという大失敗。


「っていうか!聞いてよトウマくん!もーさー!イツキがまぢ頭おかしくなったの!ツヅリちゃんも!ほんと無理!やばいって!」


お、おう。わかったからそんなに叫ぶでない。ビックリマークが多すぎて読みにく…いや、何いってんだ俺。


「「まぁ、ゆっくり話してみてくれよ…」」


「んーとねー、イツキはガリ勉に拍車がかかって、なんかアイツには二度と負けないだの復讐だの何だの言ってるんだよね。ツヅリちゃんは僕にもイツキにもカツヒコさんにも、なんなら、いろちゃんとしおりんにまで、喧嘩ふっかけてくるし…」


「喧嘩あぁぁぁあ?!?!」


おいおいおい!喧嘩って…流石にあの初っ端から強キャラ感出しまくりだったツヅリでもそれは無いだろ…


「アスカの言ってることは大方合ってるが、ツヅリのは決闘っていうか、戦う練習相手が欲しいだけみたいだぞ」


さっき重症だわとかなんとか言ってたお二人さん、やっぱ無事じゃねえか。そして俺はなんで呼び止められたんだ。


「トウマくん、疲れてると思ったからさ、一緒に遊ぼっかなーって」


うーん…とても遊ぶ気分じゃないんだけど…


「【魅了麻痺チャームドリーム】!」


「お前本気だったのか…俺は悪くないからな…」


………は?今幻覚見えたよね…なにこれ。アスカは何したいの?


「スキありっ、だよ!」


「すまん、俺は巻き込まれただけなんだ」


順を追って説明するとこう。

アスカは一応俺を元気付けたかったらしいが、一筋縄じゃいかないことを見越して無理やりやる気を出させることにしたらしい。そして油断させるためのキャストにカツヒコさんが選ばれたと。

ご都合展開もびっくりな強行突破作戦だな。


「も、もうおじさんいらないよな?!お前さんたちで頑張ってくれ!」


嘘…だろ?!このままアスカと話せと?!


「うわぁぁぁぁ!逃げるな卑怯者!逃げるなぁぁぁぁあ!」


どこぞの炭焼き鬼退治少年の真似に効果はなく、俺のカツヒコさんへの評価は普通おじさんから卑怯者おじさんに変わった。


「まーまー、そんなに照れないでよぉ。今日はトウマくんの愚痴聞きに来てあげたんだから!」


ええ…コイツが真面目に聞いてくれると思えないんだけど……まぁ話すだけ話すか。全然信用できないって訳でもないしな。


ーーーーーーーーーーーーー


「ん…閻魔城…?」


「ここはどこ?から始まらないとは流石だね」


ぼんやりと目を覚ましたミノに声をかけたのはシオリだった。…トウマではなくシオリだった。


「ちょっと待てぃ!私そんなに人望な…うっ…気持ち悪…」


「お目覚め直後のゲロイン覚醒おめでとさん」


血でも食べた物でもないダークマター(虹色のナニカ)を吐くミノの背中をさすりながら容赦のない言葉を優しそうにかけていくシオリ。ぐったりと寄りかかってきたミノの頭を撫でながらシオリは考える。


(さて、この子の事情を知らない人たちに何て言い訳するべきか…あれだけ【崇光】を浴びておいて、回復しましただけで済まされるわけないよなぁ…)


ーーーーーーーーーーーーー


「それでさぁ…俺、ぶっちゃけ役立たずじゃね?って思ってさぁ…」


ただの酔っぱらいおじさんみたいだなと思いながらアスカは頷く。そう、トウマは酔っていた。多分恐らくお酒をイメージしたであろう謎ドリンクを飲ませた途端にこれだ。もう自分は飲まないと決めた。これでトウマのドス黒いオーラが薄まったならそれでいいやとアスカは一人納得した。


と、ここでアスカの脳内に萌え音楽が響いた。この音はシオリだ。テレパシー(アスカはこう呼んでいる)で繋げたいときにわざわざ着信音もどきを流してくる変わり者に、彼は呆れながら返事をした。


(はいはい、わかったからそろそろ曲止めて〜!しおりんだよね?)


(この曲気に入ってるんだから毎回流すって何回も言ってんじゃん。そんなことは置いといて、みーちゃんが起きたよ)


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ?!?!」


シオリはそれだけ言うとテレパシーを送るのをやめてしまった。が、とても面倒くさいことになった。これだけ酔ったトウマをもとに戻して、閻魔城へ急いで、その前に何か買っていくとか、他のメンバーにも伝えるとか、色々やらなくてはいけないのだから。


(まずはツヅリちゃんを呼んで、力技でトウマくんを起こすか?そんでイツキには転移陣頼んで、僕が何かしら買ってくればいいのか?えっと、それから…)


アスカは慌てて考えながら動き始めた。


ーーーーーーーーーーーーー


「いい加減っ、起きろっての!!!」


「ごふぅっ!うぇっ、ゲホッ…何すんだよ…」


腹の中のものが全部出そうになる。臓器も何もあったもんじゃないけど。痛みを堪えて見てみれば、呆れた顔のツヅリがいた。


「トウマくん、早く来て!」


「お前流石に遅すぎな?」


こいつらが何をしたいのかわからない。転移陣があるのでどこかに移動したいようには見えるが、それ以上の情報は無いのだ。アスカは謎の袋を抱えているし、イツキは不機嫌そう(いつものこと)だし、ツヅリはまた俺に殴りかからんと拳を構えている。…ヤクザ集団か何かか?


何がなんだかわからず、俺はツッコむこともできないまま連れ去られた…と言うには語弊があるが、まあ半分くらいは事実だろうし、ノーカンだ、ノーカン。




「……ミノ」


「やーやーみなさんお揃いで。通常平常異常運転のミノリでーす!」


いつの間に考えたんだか、全く知らない挨拶をしてきた。

でも、今はそんなことどうでも良くて。


「起きてくれて、良かった…」


普段の俺なら言おうとは思わないセリフが、自然に口からこぼれ出た。大丈夫だろう、みんなもそんな感じ…


「地雷はハーレム職業ガリ勉特技は理詰めのイツキでーす」


「やーやーそちらもお元気そうで。アスカでーす!」


「バク宙博打爆弾暴露とは程遠いながらも鉄拳強めオールラウンダーのツヅリでーす」


この……


「裏切り者共ぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」

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