6話 1人と1匹での初依頼
連日投稿できるのは嬉しいですね
時間に余裕があります。
俺たちはギルドへと戻っていた。
カウンターに薬草を出した俺は依頼達成を報告するのであった。
「あら!おかえり、ちょっと時間がかかっちゃったみたいね♪」
笑顔で俺を迎えてくれたゴライアスさんの一言多い挨拶に俺は、コレコレと下を指さした。
「ゴブッ」
元気に返事したゴブ(ゴブリンなのでゴブ)を紹介すると
「あんらぁ~♪ちゃんとテイムもしてきたのね~♪なんだかんだ、やる気になってくれたのは嬉しいわぁ~!」
と大喜びし体をクネクネさせるゴライアスさん
いや、最初っからやる気でしたよ?ちょっと心が折れそうでしたけど・・・あぁあとそのクネクネやめてください、カウンターにぶつかりますよ!あぁ!ほら、腰ぶつけて隣のカウンターの花瓶が倒れた・・・受付のお姉さんがめっちゃこっち睨んでるよ・・・
しかも、ゴライアスさんじゃなくて俺を・・・
「あら?ちょっと!!!!!その子すごい傷じゃない!!!!」
ゴライアスさんがすごい勢いでカウンターから身を乗り出してゴブを見つめる
びっくりしたのか少し後ろに下がるゴブ。
「え、えぇ・・・森で傷ついて倒れているところを見つけて・・・テイムした後、怪我の治療したんです」
俺がそう伝えると
「まぁ!なんて素敵な話!私泣けてきちゃう!いい子ね~!」
ゴライアスさんは俺の手をガシッと掴むとブンブンと上下に振る。
痛い痛い!!取れる取れる!!若干俺が宙に浮きかけていると、俺が攻撃されていると勘違いしたゴブが臨戦態勢に入りそうになっているのが分かった。
ステイステイ、待ちたまえ血気盛んな下僕君よ、これはちょっと強いけどスキンシップみたいなものだよ~
俺と目が合うゴブ、ちゃんと気持ちが伝わったのか力みが抜けるのが分かった。
ゴライアスシェイクから脱出した俺は、印を使い【この人、大丈夫】とゴブに伝える。
それを見ていたゴライアスさんがゴブを見て
「あら!私がご主人様を攻撃してると思ちゃったのかな?ごめんね♪私はゴライアスって言うの」
顎髭を生やしたエプロン姿のおっさんが笑顔でゴブリンへと語りかける。
見ようによってはこの、説明しがたい状況を俺は今日は疲れたと思い見つめる。
「ゴブ!」
意味が伝わったのかどうかはさておき、この屈託のないおっさんの笑顔にゴブも返事を返したのだった。
次の日
薬草採取で得た報酬を全て使い泊まった宿屋は、昨日一日の疲れを癒すにはやや不十分であった、ベッドが木材か何かかと勘違いするほど堅かった・・・二度と行かん、そう俺は決意を固めギルドへと来ていた。
ゴライアスさんに次の依頼を見繕って貰う。
「これなんかどう?ウルフの討伐依頼♪」
提示されたのは昨日行った森とはまた別の森に生息するウルフと呼ばれる魔物を討伐するものであった。
「討伐依頼は初めてですが頑張ってみます」
依頼書を確認し俺はチラッと横のゴブを見つめた、まぁ最悪此奴を使えば何とかなるか・・・
そんなことを思っているとゴブと目がった、頑張ってくれよ!下僕君!
「ふふ、もう絆が出来ているのね♪」
ゴライアスさんがピュアで的外れな想像をしていることに俺は少し、ほんの少し心が痛くなったような気がする。
さぁて・・・ここは依頼があった森の中
茂みに隠れている俺は少し離れたところにいる一匹のウルフを眺めていた。
ウルフは群れで行動する魔物なのだが運良く一匹でいるヤツに出会えた。
魔物は倒した後、毛皮や爪、牙などが討伐証明となり同時に道具などの素材等として換金できる。
魔物や動物の中にはその血や、臓器なども薬の素材として使われると聞いたことがある。
今回のウルフは牙が証明となる。
作戦はこうだ!まずゴブには突撃してもらう、次に俺がそれに乗じてウルフの背後へと周り攻撃をする・・・
完璧だ、名軍氏だって裸足で逃げ出すレベルだ!
馬鹿な思い上がりはいったん置いておいて俺はゴブに指示を出す。
【あのウルフに突っ込め】
さぁ下僕君!初めてのお仕事だ!初めにあってから思っていたがお前・・・多分治癒力が凄いんだろう?なら、多少の傷も大丈夫だよなぁ~?
俺はまたにんまりと笑う、その笑顔を見たゴブは頷くと素早く茂みから前へ出た。
「グフッ」
とこちらに気が付いたウルフの声が聞こえたので俺も背後へと回るため動き始めた。
どのような様子かを確認するため2匹に目を向けると
「ゴブ!」
力強い声を出し片腕を前に出したゴブの姿と
声を上げることも出来ず塵になっていくウルフの姿が映った。
やっとゴブリンの力を見れましたね
力ぞ説明はまた今度!
読んでいただいている方には感謝感謝!