21話 ルトとシス(3)
ホントに忙しすぎた・・・書き溜めてたのにそれを投稿するのさえ微妙な私生活のスケジュールでした・・・以上言い訳でした。
「晴れ晴れだ!気分がいい!なんだって出来そうな気分だ」
煌々とした表情で自分の力を確かめるそいつにルトが話しかけた
「あんた・・・何?」
「ん?俺か?俺は俺だ!でも確かに名前は欲しいな、そうだな・・・ペタルデス、そう!俺の名前はペタルデスだ」
にやりと笑うペタルデスに次はシスが問いかけた
「さっきの子供たちは?あなたはあの子たちなの?」
「はぁ?なんだそれ・・・まぁいいや教えてやるよ、今俺はすごく気分がいいからな~」
「あいつらは魔人化ってジョブで、2人で俺へと成り代わった。まぁもう意識も何も無いがな~あいつらは言っちまえば俺を出すための供物みたいなもんだって事」
魔人化?聞いたことが無いジョブだ、最近ゴブリンテイマーとか知らないジョブを聞く機会が増えた気がする・・・けど、おかしい
「あの子たち多分メインジョブが炎魔導士、けどそれではサブジョブはそれをサポートした何かだったはず」
「ジョブは1人2つしか得られない」
シスは自分の考えを言うが、それをあざ笑うかのようにペタルデスは答えた
「確かに~?そんなルールは存在するが・・・残念、これは後天的につけられたジョブなんでな!」
「なっ!」
あり得ない、ジョブは生まれてからその人に2つ、メインとサブと呼ばれるものしかない
後から付けられるだなんて話聞いたことが無い
「あ~ちと話過ぎたか?」
不敵に笑ったペタルデスは続ける
「ていうか、俺の元になったコイツら超面白いんだけど!コイツらただ親に言われたからって理由でこんな事やってんだぜ?しかも、実の親でもないのによ~・・・わかるんだよ、コイツらの記憶が流れてくる・・・健気に親に褒められたいって気持ちがいっぱいで、善悪もつかずこんなことをさせられてよ~ほんと・・・」
急に暗い顔になり俯き始める姿にルトとシスは戸惑ったが
「マジでバカだろ~考えなしのガキって笑えるわ~」
ケラケラと腹を抑え笑いだすペタルデスに2人は言い寄れぬ不快感を感じた。
「で?あんたは何をするっての?このままお帰りいただけるのなら幸いだけど?」
やや口調を荒くしルトが言うとペタルデスは鼻で笑った
「おいおい、つれないな~出会いに感謝しようぜ?それに目的は変わんね~よ、お前らで遊んだら適当にこの王都を破壊するさ、だからさ―――」
突然、さっきまで視線の先にいたはずのペタルデスはルトの横にいた、反応が全くできなかったルトだが横にきたソレに剣を振ろうとする
が
「すぐ壊れんなよ?」
凄まじい衝撃と爆炎がルトの真横で炸裂した
吹っ飛ばされたルトは意識が飛びそうになるも、こらえ直ぐに回復薬を口に入れた
傷の治りは殆どないが、痛み止めには十分である。
「ルト!」
シスが素早くルトへと駆け寄った
「大丈夫よ、まだ戦える!シスも魔力の回復しときな・・・さっきとは比べもんになんない」
「わかった」
「もう一回いくぞ~?あっさり死なれるとつまらないからな~」
背中の羽を羽ばたかせ、真っすぐ突っ込んでくるペタルデス
(さっきは不意だったが、しっかり見れば動きにも対応できる)
繰り出された蹴りを避けたルトであったが
「あまいな!」
振り切った足から炎が噴出されルトに襲い掛かる
「はぁ!」
シスがとっさに水魔法で炎の威力の軽減をするが、それでも衰えをしなかった炎にルトは包まれた。
「ぐっ!シス!お願い!」
「っ!了解!」
シスはとっさにルトへと水魔法を打ち出した。
「ふん!!」
体に水を浴びたルトは水と炎、二つを振り払うかのように剣を振った
炎と水は霧散したが、ルトにはダメージがしっかりと残り膝をつく
「おぉ!すごいすごい!」
ぱちぱちと手を叩くペタルデスを睨む2人
「ルト、あれをしたい」
「シス!でもあれは万全の状態でも」
「でも、そうじゃなきゃ多分勝てない」
「・・・わかった、あんたがそう言うなら私も乗るよ、けどね!加減はしないわよ?」
「大丈夫、私も」
2人は視線を合わせ柔らかに微笑むと、片手を繋いだ
その姿を見たペタルデスは首をかしげ
「なに?なにか見せてくれるの?」
とケラケラと笑う
「ええ見せてやるわよ、覚悟はいい?」
「その余裕もここまで!」
繋いだ手に光が宿った
「「共鳴者!(ユニゾン)」」
戦闘展開の二転三転大好きです!