18話 各々の戦い
初めてスマフォからでも書きました・・・誤字あっても許してください。
それ以前のこともあるかもですが!
王都西側
アンデッドの群れを蹴散らかす冒険者たち
「こんな日になんで!これ、なんか狙いがあるのかな?」
目の前のアンデットを自前のロングソードで両断するルト
「ほぼ間違いないと思う・・・出来すぎてる」
杖から出された火球でアンデッドたちを焼き尽くすシス
「とりあえず、やれるだけの数を減らしましょ!さすがに無限ってことは考えずらいし!」
その声に答えるように周りにいた冒険者たちも各々方法でアンデッドの数を減らしていく
突然のアンデット襲来であったが、流石は冒険者たちと言うべきかその数は目に見えて減っていった。
「行けるわ!この調子で数を減らして――」
「ちょっと~邪魔はいけないんだよ~」
「そうだよ~」
場違いな子どもの声
近くの建物の屋根からしたと思われた声に見上げると、二人の子供がこちらを見下ろしていた。
歳は見たところ10歳ほど、華奢な見た目をした二人、お互い金色髪をしていたが方や切りそろえ、もう片方は背中の中ほどまで伸ばされていた。
声からして男女と思われる二人は屋根から飛び降り、冒険者達の前へと降り立った。
「あんまり数を減らされると困るんだよね~僕たちの仕事が増えちぇうじゃん」
「あら?キッドそんなこと言って~王都を壊すの楽しみにしてたじゃない」
「あれ?僕そんな事言ってたっけ?」
「もう~すぐそうやって忘れるんだから~」
「ごめんごめん、リリーはしっかり者だな~」
クスクスと笑う二人に冒険者たちの緊張が一気に上がる。
ルトが鋭い目つきを二人に送りながらゆっくりと口を開いた
「・・・あんた達、今王都を壊すって言った?この騒動の黒幕ってこと?」
幼い子供とはいえ、この異常時の中で更に異常なこの二人に躊躇など無い
ロングソードの切っ先を二人に向ける。
「怖いな~このお姉さん、僕たちに剣なんか向けてるよ」
「やっぱり王都の人たちって野蛮なのね~お父様の言うとおりだわ」
クスクスと笑う二人がこちらに手を向ける。
「「だから、壊しちゃお」」
「みんな気を付けて!!!!!」
ルトの叫び声とほぼ当時にその場が爆炎に包み込まれた。
王都南側
「あんたが、この騒動の黒幕ってとこか?」
バリーの目の前には無数に地面に転がるアンデッドと、それを相手にしていたのであろう冒険者達までもが地面に伏していた。
背を向けて立っていたその男はゆっくりとこちらを振り向く
「やぁバリーじゃないか」
「お前・・・ガレスか?」
振り返った男に愕然とするバリー
「なんだ?久々だって言うのに、つれないなぁ」
ヘラヘラと笑うガレスにバリーは静かに問う
「お前・・・なんでここに居るんだ、お前は王都を追放になった筈だが?」
「嫌だな〜未練がましく戻ってきたように見えるかい?」
「答えろっ!王都をこんなにしてテメェの目的はなんだっ!」
怒号を受けたガレスは態度を変えることなく飄々として答えた
「わかってるだろ?・・・復讐さ、俺の研究を理解もしようとせず、更に俺を追放した王都へのな...」
ガレスの横の空間から、細く赤黒い槍が現れる
それを握るとバリーへと穂先を向ける
「お前も死ね、バリー」
「ふざけんなぁ!テメェは俺がここで潰す!」
王都東側
「お母さん!」
「うぅ...」
瓦礫に埋もれる母親を助けようとする子供
ここ一体が瓦礫の山と化していた
「早く・・・逃げなさい・・・」
「嫌!お母さんを助けるの!」
「無駄な事はやめなさい」
突然聞こえた女性の声
子供が振り向くと、少し離れた場所に眼帯をした女性が立っていた
「あ、あの!お母さんが瓦礫に!た、助けて下さい!」
子供が必死に懇願するがその姿・・・正確にはその突然現れた女に母親は恐怖で叫ぶ
「逃げなさい!その人に近づいてはダメ!」
「え?」
子供が不思議そうに母親へ振り返る
女は手に魔力を溜めていた
「アンタもアタシと同じね・・・非力だから大事なモノを奪われるのよ」
それは母親に向けた言葉なのか子供に伝えた言葉なのか
その答えは分からないまま二人に圧縮した魔力を解き放つ
「お、お母さん!」
「神様!!」
二人の悲鳴はかき消された
それは、放たれた魔力によってではなく
頭上から現れた何者かがその放たれた魔力を踏み潰した轟音によってである
二人の前に立つその男は逞しく、そして
フリルのついたエプロンのような受付嬢の服を着ていた。
「アンタ、何?」
女が不機嫌そうに問いかける
「私はゴライアス・・・この王都を守るものよ」
ゴライアスは母親に近づくと瓦礫を蹴り飛ばした
「コレで大丈夫ね♪ここは危ないはギルドへと向かいなさい、あそこは安全よ♪」
ニコッと笑うその顔に安堵したのか、母親は子供を連れてその場を去った。
二人しかいなくなったその場にゴライアスの問いがされる
「なぜ無害な人を傷つけられる?」
「私がそれをこの王都にされたから」
「なぜ他者の痛みを考えられない?」
「私がそれをこの王都の人間に考える意味が無いから」
淡々とされた回答
ゴライアスは少し悲しげな顔をしたがすぐに女を睨み宣言する
「アナタは私がここで止める!豪脚のゴライアス!今此処に1日だけ復活よ」
「知らないわ、そして無理よ、アナタを殺してこの王都を消すわ」
女・・・ダリアの両手に魔力が集まっていった
王都北部
「え〜・・・アンデッドだけじゃなかったの?」
そこには鎖に繋がれた2匹のドラゴンが暴れていた
冒険者たちが攻撃をするが全く効いている素振りは無い
蹴散らされていく冒険者たちを見たオージャーは
「いや、でも此奴なら何とか出来んじゃね?」
とゴブを見る
うん、この下僕君ならちょちょいよ!
「よし、ゴブ!あのドラゴンを倒してしまえ!」
ゴブに命令をすると、ゴブは首を振った
「ゴブ!」
え?いや、行けよ大事な時に使えない下僕だな〜・・・ってかなんで、逆らえんの?
そんな事を思いどうしようかと考えるオージャー
なんでか知らんが此奴はドラゴンを攻撃しようとしない、もしかしてあの能力ってそこまで万能じゃない?ならどうしよう、ドラゴン相手になんて・・・・・・ドラゴン?
今の今まで忘れていた
俺はバックから1枚の鱗を取り出す
「あ、もしもし?オワリさんですか?合ってるかどうか分かりませんが・・・ドラゴン見つけました」
今回ちょっと長めでした
それなのに読んでいただき感謝しかないです。
頑張って書き溜めて投稿するので、見捨てないでください!!!