12話 帰るまでが何とかって奴
そろそろ話を大きく進めたいが、なかなか舵を切れない・・・・
俺は廃墟の一室で夜を過ごしていた
最初は数日の滞在になるかと思っていたが、成果も上々であったため明日には王都へと向かう事にした。
ドラゴンの目撃情報も集めたいのもあるしなぁ~とボロボロの部屋で1人で考える・・・
なぜ、1人かって?
彼奴は今廃町を探索している、なぜそんな事をしているのかは分からない
他の冒険者に見つかって襲われてなけりゃいいけど・・・
っとか考えていると部屋の扉が開いた、そして扉が外れた
「ゴブッ!!」
びっくりしたように扉をみるゴブ
あ~あ、壊しちゃったね~・・・ん?
此奴なんか、首から下すっぽりと覆った感じの皮のローブ着てるんですけど・・・・
「ゴブ♪」
自慢げにそのローブを見せてくる、もともと布を巻いただけみたいな服装だったうえに、胸の傷が目立っていたゴブだがこれで首から下は見えないため傷は隠せたのだ
奴隷君、傷を気にしてたの?ってかどっから持って来たのそれ、どっからか拾ってきたのかな?
なんてボ~っと考える
「うんうん、似合ってる似合ってる~」
俺がそう言うと此奴はローブに包まり眠り始めた
あ、いいなぁ~ってか下僕なのに俺より快適に眠るってどうなの?
床に寝ころんだオージャーは少し肌寒さを感じつつ眠りに落ちた。
次の日
うん、体バッキバキだね!あんな床で寝たからだろうな~
此奴は・・・なんか何ともなさそうだね
定期便の馬車に乗った俺たちは4日かけて王都へ戻るのであった
ギルドへ帰るまでが依頼!つまり今の状況
「荷物を置いていきな!」
野盗たちに襲われているこの状況も鉱山調査の依頼の範囲なのだ!
んなわけあるかぁ!!
行きは何にもなかったのに帰りにこんなことに巻き込まれるとは・・・
乗客は俺らだけ、まぁこんな野盗ども俺ら(ゴブのみ)にかかれば余裕よ!
俺がさっそうと馬車から降りようとすると
「お客様はこのままお待ちください」
馬車を凄かしていた手綱持ちのおっちゃんが柔らかい口調で俺を止めた
おっちゃんは馬車から降りると
「てめぇら、死んでも文句言うんじゃねえぞ・・・」
5分後
「ずびまぜん・・・でじだ・・・」
ズタボロの野盗たち
「あんたら、これに懲りたら真っ当に生きな・・・行け!!」
拳を血に染めたおっちゃんが叫ぶ
一目散に散っていく野盗たちを俺は何とも言えない気持ちで見送った
強っ!怖っ!
おっちゃんが振り返って馬車に戻ってきた、俺がビクっと震えると
「まいりましょうか」
優し気なおっちゃんがそこにあった
その後何事もなく俺たちは王都へ到着した・・・あの馬車また乗れないかな?
俺たちは依頼達成の報告を行いにギルドへと向かった
「ゲッ・・・ゴブリン・・・」
「不潔、不愉快」
ギルドに入るとそんな声が二人の女性からあがった、シスとルトである。
「な、なんだよ・・・」
オージャーが言葉を返すもあまり覇気はなく、それが彼女たちを付け上がらせた。
「ずいぶん見ないと思って心配してたのよ~あんたら依頼失敗して死んだんじゃないかってさ~でもまぁ生きてたみたいだし~?あ~ぁ、またギルドが臭くなっちゃうな~・・・」
こいつ・・・なんて性格の悪い!
「ルト行こう・・・ここは不潔」
あんたは、どストレートに言うね・・・
「そうね~何にもせずたたふらふら時間を過ごしてたコイツとは違って、あたし達は大物仕留めてきたんだし~報告行こ!シス」
それだけ言うと二人はカウンターへと向かっていった
横少し下からの視線が痛い・・・
見るとゴブがこちらを見上げていた、特に哀れんだような眼ではない、心配と受け取れるその目線がむしろ痛い
今そんな目で見るんじゃありません!
肩を落としながら俺たちもカウンターへと向かった
「おかえりなさ~い♪意外と早かったのね!」
「えぇ、なんか着いて直ぐに手付かずの所を見つけられて、いっぱい採掘できたので」
ゴライアスさんに迎えられた俺はドラゴンの事は伏せ、鉱物の報告と換金を申し出た。
「あらホントいっぱいとってきたのね~♪どれどれ~・・・まぁ!!これミスリルじゃない!あの鉱山でとれたの?すごいわぁ!!!」
ゴライアスさんの逞しい声がギルドに響く
何人かがこちらに視線を向ける
あぁやだな~こんなに見られるの・・・でも、なんか優越感!
とかなんとか思っていると、換金を澄ませてくれたゴライアスさんが一つのカバンを持ってきてくれた。
「ハイこれ♪」
「なんですか?この中にお金が入ってるんですか?」
俺がそれを受け取ると、特にお金が入ったような重さも感じなかった・・・なにこれ?
「フフ・・・それはマジックバックよ、魔法で中の貯蔵量と重さをかなり軽減してくれるの!でも、限度はあるわよ♪」
優しい笑顔でそう説明をしてくれるゴライアスさんに、俺は驚いた
読んでいただきありがとうございます。
私事緒ですが
最近週間で見て下さっている人の数が100を超えたのを確認したとき
100人も見てたの!という感動と
100人も見てたのに評価も入らないってことはそういう事?
っという感情の落差を感じました。
だからどうって話ではないです。
評価が欲しいな~って話はないです
Ⅰでもいいから評価ほしいな~とか一切思ってません
今後も読んでいただけたら幸いです。