11話 ドラゴンが現れた、そんで・・・
熱くなるにつれて色々やる気とかが無くなるが、やることが増えていきます・・・
そうは思いませんか?
そんな事より家族を守るお母さんって強いですよね
その視線に気が付いたのはゴブリンであった
視線を感じ取ると直ぐに上を向いたそこには巨大なドラゴンが壁に張り付きこちらを見ていた。
ゴブの異変に気が付いたオージャーも上を見上げてそれを見る、少し理解が追い付かずその場で硬直してしまう。
それを合図としたかのようにドラゴンが一気に降下してきた、声も出ないオージャーに対しゴブは臨戦態勢に入った・・・
「申し訳ありません・・・人が来たので、いてもたってもいられずつい・・・・」
目の前で座る褐色の肌をした露出の多い服を女性が謝っている。
「いえいえ、お気になさらず・・・なにか事情があったのでしょ?」
オージャーとゴブもその女性の前に座っていた・・・
この状況は何かというと・・・・・
~回想~
突然襲い掛かってきたと思われたドラゴンは、俺たちの目の前で急に光ったと思ったら人型になったとともったら、急に謝り始めたのだ・・・
~回想終了~
一瞬の振り返りと共に今の状況を整理しようとするが・・・全く分からない
どうしよ、この場にいるのは俺と下僕君それに目の前の女性
状況を打開するための思考を出来るのは俺だけ!しかし、俺はこういう場での俺の思考に全くの信用が無い!!
誰か助けて・・・
そんな理解できない空気の中、この女性は話を始めた
「私はオワリ、ハイエンシェントドラゴンです」
ハイエンシェントドラゴン?聞いたことないけど間違いなくヤバい奴だとはわかる・・・あ、どうしよう、怖くなってきた・・・
俺はフルフル震えていると俺の手をぎゅっと握るゴブ
「ゴブッ!」
励ましてくれてるの?今この下僕君にちょっとときめいてしまった・・・
頼りになるな~
そんなことを考えていると女性が話をつづけた
「私は家族でこの山に住んでいたのですが・・・最近旦那と子ども達の姿がなくなったのです・・・探しに行こうにも私が少しの間でもここから出れば、脅威を失った魔物が活発に行動をし、ここを荒らしてしまうかと思うと・・・帰ってくるかもしれない家族の家を守るのも妻の役目ですので・・・」
なんか知らないが、奥さん苦労してますね・・・
「あ、あの~・・・なぜそれで俺たちを見てあんな過激な反応を?」
今にも泣きそうといったこの奥さんに問いかけると
「それはすみません、それでなんですが私の家族見ませんでしたか?」
「旦那と息子さんということは複数のドラゴンということでしょうか?」
「はい、見たのですか!」
いや、複数のドラゴンなんて見かけたら大事件だよ・・・
「いえ・・・すみません、お力になれず」
俺がそう言うと、力なくうなだれポロポロと涙を流す奥さん
「そう・・・ですか・・・まぁそんな気はしていました・・・」
この奥さんなんだか可哀そうになってきたぞ、ドラゴンとは言えここにいるのは家族の帰りを健気に待つ奥さんなのだ!
「も、もしも!その・・・俺がご家族を見つけたら知らせます!」
奥さんがハッとなりこちらを見る
「お、お願いします・・・それしか・・・私はすがることしかできません・・・」
もうそこにはドラゴンの面影は一切ない、健気な奥さんに俺たちは約束をして坑道を出た。
俺の手には一枚の竜燐が握られていた、奥さんによれば
「これは私の鱗です、これに念じていただくと私に言葉と何処にいるのかが分かります・・・もし家族を見つけたらご連絡ください、私がそこに向かいます」
鉱山から離れても大丈夫なのかと聞くと
「場所が分かりそこに向かって家族を連れ戻すぐらいの時間なら離れても大丈夫かと・・・当てもなく探し回るとなると不安でしたので」
奥さん健気!俺とゴブもこの奥さんの家族への思いに心を動かされたのだ
「見つけてあげられたらいいな・・・」
「ゴブ」
1人と1匹は言葉にしずらい感情を持ったまま、ふもとの廃町を歩くのであった・・・
家族にいつか出会えるといいですね