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彼は友達、此奴は下僕~ゴブリンと人間の最強タッグ~  作者: ピッグハット
始まりはここから
10/25

9話 ご利用は計画的に

書き溜めがなくなったためこっからはスローペースとなってまいりまぁ~す・・・



ああああああああああああ!!!!!!!

イラつく!腹が立つ!憎い!ふざけるな!!!!


ここはとある宿屋の食堂、俺は大量に用意された料理を目の前に声には出さないが、腸が煮えくり返りそうになっていた。

ええまぁ、アニキの前では我慢したけど別に俺の沸点は高い方ではない・・・むしろ人より低いとまで言えるだろう!

こんな時は食べるに限る!


俺は目の前の肉に手を伸ばした、厚切りにスライスされ焼かれた、コレは野豚の肉か・・・甘辛いタレで和えられた肉は噛むと肉汁が飛び出し肉本来のうま味も感じ取れた、さらにその肉汁がタレと合わさることでさらに甘みが加わった味が、柔らかい肉と口の中で混ざっていく・・・・いや、料理のレベル高くね?王都ってこんなのが普通なの?


俺が一口目で呆然としていると、ゴブがこっちを見ていることに気が付いた

ほう・・・下僕君も食べたいの?どうしよっかな~?

嫌らしい笑みがこぼれる、だがしかし!俺は優しい人間!ここは特別にと

【好きに食っていいぞ】

と伝える。

驚いた様子を見せた此奴はゆっくりと目の前にあった焼き魚を一口、口に入れる。

固まった・・・そして、またゆっくりと一口、また一口と食べ進めていった


隷属でテイムしたものには、まともな食事を与えない人もいると聞いた事がある。

たしかに勿体ないという気持ちもわからんでもないが、俺は違う!この奴隷君こそが俺の冒険者としての生命線なのである!変な食事などをさせて不調になられてはこっちが困る!

そんなことを考えていると、此奴が食べている魚が少なくなっていることに気が付いた

あ!まって俺も一口!

俺は魚の身を少し多めにとると口に入れた


淡白な白身の魚に少し酸味の効いた味付けがされていた、一緒に焼かれたのであろう野菜の香りとうま味がしっかりと魚にしみこんでいる、多くの味が混ざった複雑な味ではあるが、それぞれの味がお互いに協調しあったようにそしてそれらが酸味の味と合わさることで、この料理の主役が魚であることしっかりと引き立てる。


いや何この宿屋の料理!今まで食べてきた料理がどんどん霞んでいくんだけど!


そんなことを思いながらもまだまだある料理に俺たちは、さっきの嫌なことなんかも忘れ浸っていた。



「もう無理、何も入らない・・・」

前日の宿屋のベッドとは比べ物にならない柔らかなベッドへとダイブした俺

「あぁ満足だ~・・・今俺超幸せ~・・・」

ゴロゴロとしながらオージャーは明日のことを考えた

「明日は少し遠くへ行ってみるかな~なんか依頼あればいいけど」

「ゴブ!」

声をした方を見ると、床に寝ころんでいたゴブが返事だったのかわからない声を出していた。

「まぁ明日決めればいいか~・・・」

俺は眠たくなり意識を手放そうとする、ふと横を見るとゴブもうつらうつらとしている様子であった。

「・・・・・・。」

俺はおもむろに枕をゴブの方へ投げた。

それにとっさにゴブはキャッチした。

なんだこれ?と言わんばかりの顔でこちらを見る。


「・・・それぐらいは使えよな。」

俺はベッドで横になり毛布に包まった。




ゴブリンは目の前にある枕を見つめ思った。

自分は恵まれすぎているのかもしれない、食事、寝床と彼には感謝ばかりだ

自分は彼に何が出来るのだろう?考えられることは全てするつもりだ

だが、それでも足りない気がする。

昼に話していた人間の女・・・あれは不愉快であった

細部まで何を言っているのかは分からなかったが、雰囲気からしておそらく良くないことを言っていたのであろう

あそこで殺すことも出来たが、あの場はそれを“良し”とする場ではないということはわかる。

もし今後も同じことを行い、さらに言動が行き過ぎることがあれば、その時に・・・

そんなことを考えているうちに、ゴブリンも睡魔に抗えなくなっていき枕を抱えたまま

眠りへとついた・・・



翌朝

俺とゴブは宿を出てギルドに向かっている朝食は宿で済ましたが

サクッとした表面に中は柔らかく小麦の香りが食欲をそそるパンに、牛の乳で野菜を煮込み野菜の甘みと乳の甘みを塩や胡椒で、うま味へと調えられたスープ、新鮮と言えるわけではないのに味にそのものが待つ甘みが最大限引き出されたようなカットされた果物


これらの朝食に俺らは昨日の夕食ほどではないが感動を覚えていた。


そして現在・・・所持金がそこを付きかけている・・・

うん、宿代だけなら何とでもなったけど夕食が効いたね~結構な金額だった

おかげで懐はさみしくなったが、腹は満たされた!



今後もあの味を楽しむため今日も今日とて依頼をしっかりこなしていこうと思うオージャーであった。


いやでも、あの味でこの値段はやっぱ安い気がする。



ここまでお目を通して頂き誠にありがとうございます。


読むだけだったなろうが、まさか書き手になるとは思いもしませんでしたね~


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