5話 ヴェールの能力
妖精の『ヴェール』と友達になった!
やったー!早速妖精の友達ゲット!しかも、なんか回復薬の『ハイルング』の素材の妖精なんだって、ラッキー!
「これって錬金する時、本みたいなのいるの?」
今、1番疑問に思ったことだ。
「えと、僕の友人の知り合いが見たのは本を使ってたみたいだけど、呪文は自己流らしいよ。なくてもいけると思う、だってアイテムとかの素材と素材の採取場所が書いてあるだけらしいから」
1番気になることは聞けたけど、自己流か、まぁ作る時に考えよう。
「素材、私どこにあるか全然わかんないよ」
「大丈夫、大丈夫、アイテムの素材だけが書いてあるやつを街に買いに行こう」
「私、この世界の通貨なんて持ってないよ。ましてや身分証明書の類は一切ないし」
「田舎の村の人間だって言えばバレないよ」
「お金は?」
「僕がリヒトフラワーを君にあげるよ。それを売ったらまぁまぁな値段になると思う」
「妖精とはいえそんなに持ってるの?」
「僕はいくらでも種が出せるよ、しかも土さえあれば一瞬で咲くし」
「へぇ、凄いね!」
「当然だよ!妖精だもん!」
どやぁと効果音が付きそうな程のドヤ顔をしたヴェールはめちゃくちゃ可愛かった。
「早速、咲かせるね」
そう言って手の甲に口付けをすると、手の甲に青い色の植物のような刺青が光って浮き上がった。