第十九話 「無駄な暴力を」
ーー砂漠の真ん中ーー
「あは・・・あははははは!!」
俺はまた闇のかけらで俺の中の悪魔が目覚めてしまった。
あの時みたいに暴走する・・・ただ止めることができない。
「何いきなり笑ってんだよ!ぶち殺してやる!!」
ドリュウズは俺に向かってこようとしたが、ドリュウズより先に
俺の攻撃が入った。
「あーー!」
ドリュウズが始めて悲鳴をあげた、ドリュウズは悲鳴をあげるしか
できなかったのだ、それは・・
「俺の腕が・・・腕・・腕がーーー!!」
ドリュウズの左右ともあった腕は俺の攻撃で吹っ飛びなくなっていた、肩
から血が流れてきて、ドリュウズは悲鳴をあげて倒れた。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁあ」
「どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!
どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!どうだ!」
俺の意識はもうコントロールが効いていない、俺は狂ったように
同じ事を連発して言った。
「この・・やろぉぉぉぉ!!」
ドリュウズは痛みをこらえながらも立ち上がったが血があまりにも出てて
また倒れてしまった。
「まだだ!まだだ!まだだ!まだだ!まだだ!まだだ!まだだ!まだだ!!
終わってない!終わってない!終わってない!あーーー!」
俺は少しずつドリュウズの方に向かって行った、もちろん俺は殺すことしか
考えてなかった。
「とどめだーーー!!」
俺はドリュウズの体に剣を刺そうとしたが、俺の腕が止まった。
「あ?」
俺の腕を誰かがつかんでた、俺はよく見てみた、するともう一人のドリュウズがいた。
「なぜだ・・・なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!
なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!なぜだ!!!」
「俺の能力は分裂だ・・お前のその狂った能力見せてもらったぜ!」
「あぁーーーー!!」
ドリュウズはゆっくりと立ち上がり、俺に剣を向けてきた。
「お前の負けだ!・・・死ね!!」
「あ・・・」
俺の体と頭が離れて行くのがこの目で見て分かった・・・
もう終わりだなと。
ーー砂漠(夜)ーー
「ん・・・」
辺りはすでに夜になっていた、俺は目をこすって周りを
見た俺はなぜか剣を持っていた。そして剣の先には
何かが刺さっていた。
「これは・・・?」
少し記憶が曖昧だから、混乱するが、俺は徐々に分ってきた。
「!!」
剣の先には目を大きく広げてまさに恐怖で死んだような死体が刺さってた。
その刺さってた人は・・・
「ド・・・・ドリュウズ」
まさかのドリュウズだった、でもなぜだ?俺は死んだ、ドリュウズに負けた。
じゃあ?どうやって?記憶がすっ飛んでる、がこれだけは分かる。
「俺が・・・殺したんだ」
といった瞬間、俺の頭に記憶がよみがえった。
「なんだこれ・・・」
ドリュウズが俺にとどめを刺そうとした記憶だ。俺は確かにこの時頭を切られて
死んだ・・・がその瞬間体だけが動きドリュウズに剣を刺した、あまりにも信じたがたい
でき事だと思ってしまった。
「はぁ・・・はぁ・・なんだよこれは・・・・」
息を切らしながらも何度も死体を見たがやはり事実、ドリュウズは死んだ・・・
「はぁ・・・・ん?これは」
ドリュウズの死体のそばにまさかの・・・
「記憶の・・・かけら」
またその時物凄い光を放った、俺は眩しくて手でそのかけらを抑えたが
頭に記憶が浮かんできた。
ーー記憶ーー
「・・・・君はさぁ?」
「でねぇ・・私は・・」
「ごめんね・・・んじゃった」
なぜか心に残る女性の声と何かを失ったような気持ちが同時に記憶と
一緒に流れてきた。
ーー砂漠(夜)ーー
「俺は・・・一体・・」
俺は自分の手を見て問いかけた、自分は何を忘れて何をしてこの世界を
生きてんだ、段々と心が歪んでくる、まるで禁断の蓋を開けてしまったか
のような感じがした。
「俺は・・・何を・・」
涙が出てきた、誰かを失っただけは分かる、だが誰なんかは分からない
その気持ちが自分の心を狂わせる。
「あれ・・私気絶してた・・・?」
マリカが目を覚ました、泣いてた俺を見て驚いたマリカ。
「どど!どうしたの!?」
「あ・・・すまん何でもない」
俺は袖で涙を拭きマリカを見つめた・・
「マリカ・・・終わったぞ」
「そう・・・良かった」
マリカが笑顔で答えた。
「無事だったんだね・・・」
俺はいきなり後ろから声をかけられたので思わず叫んだ。
「うわぁ!・・・って!ルーカスフォロントさん!!」
ルーカスフォロントは血だらけで何とか立ち上がってた。
「少し・・・休憩していいかな」
ルーカスフォロントはそう言って、倒れた。よほど疲れたのだろう、そのまま寝てしまった。
俺はルーカスフォロントを治療をして俺らも休憩した。
「もう・・これでいいよね・・リュウ」
「あぁ・・終わったんだ・・・これで気が済んだよ」
俺のそばにやってきてくっついてきたマリカ・・俺は少し照れた。
「ねぇ・・・砂漠の夜もきれいだね」
「あ・・あぁ」
緊張して声が出ねぇ!!女子とこんな至近距離になったのは初めてじゃないが、心臓が
めちゃくちゃ動いてた。
「シリカ達も・・・見てるよね・・この夜空を」
「そうだな」
「もう・・・・みんな消えてほしくないよ・・」
「消えないように・・・俺が守って上げるよ・・」
マリカが俺の服を掴み泣いていた、俺はこの夜空を見て思った。
マリカがいてくれるから俺がいると・・・
「俺らの旅はまだまだだ・・・」
「そう・・だね」
俺は目を閉じて、静かに流れるこの時間を感じていた。
ドリュウズに勝ったリュウ、この先の旅はいかに!!




