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第11歩目 はじめてのアテナ! ※修正済み

10/9 改稿しました。

   改稿内容は会話の括弧を統一しただけで、話の内容じたいは変更ありません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


前回までのあらすじ


スキル獲得もしたし、お腹空いたから夕食いくか......


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






───くぅぅ


と、可愛らしい空腹音が部屋に響いた


もちろん俺ではない。アテナのだ

普通、女の子なら恥ずかしがるのだろうが......


「くぅぅ、だってー( ´∀` )歩~。お腹ぺっこぺこだよー!ご飯食べに行こー!」


アテナの辞書には恥ずかしいという文字はないみたいだ

今も俺の膝の上で足をぷらぷらして楽しそうにしている


既に夕方を知らせる鐘は鳴っていた


俺はスキルのことで随分と長く考え事をしていたみたいだ

その間もアテナは膝の上で何をするでもなく楽しそうにしていた


「なにがそんなに楽しいんだ?」


と、聞いた時には、


「えー?こうしてると楽しいよー!」


と、俺を見上げながらにぱー☆とされた時なんてすごく癒された


アテナ可愛いよアテナ

娘を持った父親ってきっとこんな気分なんだろう


どんな状況になっても、きっとアテナに欲情することはこの先ないんだろうな......


そんなことをしみじみ考えていたら、


───ぐうううううう


と、ひと際大きな空腹音が部屋に響いた


「・・・」

「ぐうううううう、だって( ´∀` )大きいねー!」


やばい。結構恥ずかしい......

どうやらアテナより俺のほうが乙女だったみたいだ


「じゃあ夕食に行くか」

「うん!早くいこー!お腹ぺっこぺこー!」


俺とアテナは手を繋いで、食堂へと向かった


□□□□


「よいしょ」

「よいしょ、だってー!ジジくさーい( ´∀` )」


やばっ。つい口にしてしまった

よいしょとか、何気なく口にしてしまうワードだよな

まぁいいや。いちいち気にしていたら負けだ


それはいい。それはいいのだが......


「よいしょ♪」

「・・・」


アテナがさも当たり前のように俺の膝の上に座ってきた


「......食事の時ぐらいはちゃんと座れよ」

「えー?いいじゃーん。別にー」

「よくない。俺が食べづらいだろ。どけって!」


俺がアテナを持ち上げようとすると、


「やだー!!ここがいいー!!」


予想外の抵抗をされた


てか、声大きい!注目されてるから!


「分かった!分かったから!落ち着け!落ち着いてください!お願いします!」


結局、食事中もアテナは膝の上に座るみたいだ

まぁいいか、娘みたいなもんだしな


俺達がテーブルに着くと、料理はすぐにやってきた

パン、白いスープ、野菜のサラダ、チキンの足のような照り焼き

量は結構ある。お腹減ってたしありがたい


アテナはきらきらした目で料理を見ていた

涎を拭けよ。みっともないな......


パンは思った以上に固く、あまり美味くはない

どこかで日本のパンが特別柔らかいと聞いたことがある

それならこれが普通なのかもしれない。食べれない程ではないし


スープとサラダは普通に美味い

照り焼きはチキンではなく牛肉っぽい。こちらはかなり美味い

なんの肉かは気になるが、こういうのは聞かないほうがいいだろう


思ったよりも普通に食べることができた

料理のレベルは結構高いとみていい

宿屋の料金は高かったが、【小鳥のさえずり亭】にして正解だった


そんなことを考えながら食べていたら、


「ねぇー歩~。私も食べたーい!」


照り焼きを指さし、アテナがあ~ん!と口をあけていた


正直めんどくさかったが、女神ポイントのこともある

一度くらいはいいかと思い、俺の照り焼きをかぽっと入れた


───もぐもぐもぐ


アテナは咀嚼し飲み込むと、両のほっぺたに手を当てて、


「おいしいぃーーーーーーーーーーーー!!!」


(*´μ`*)な顔で感激の声を張り上げた

足のぷらぷらも勢いを増したようだ


気持ちはわかる。だけど静かにして!?あと涎を拭け!


「歩!次これー!これ食べたーい!」


アテナが指さしたのはスープだった

そして例のごとく、あ~ん!と口をあけて待っている


「いやいや。自分で食べればいいだろ」


そう言って気付いたのだが、アテナは料理に手を付けていなかった

アテナの料理は持ってこられたままで、スプーンとフォークも元の位置のままだ


「.....?食べないのか?腹減ってるんだろ?」

「だってー。食べ方、知らないんだもーん(´-ε -`)」

「.....へ?マジ?」

「まじー!」


そう言って、アテナはにぱー☆とはにかんできた

にぱー☆じゃなくて!......え?どういうこと?


「い、今までどうしてたんだ?」

「いつもニケが食べさせてくれたよー」

「まじか......」

「歩は私の付き人なんだから食べさせてよー!」

「・・・」


俺はずっと疑問に思っていた

どうして女神であるアテナに付き人が必要なんだろうって

そしてようやく理解した

アテナの護衛が目的なのではなく、本当の意味でのお世話が必要なんだってことを


ニケさん.....いくらなんでもアテナを甘やかしすぎですよ!


その後はアテナの食事のお世話をすることになった

始めはめんどくさかったが、アテナが幸せそうに食べているのを見ているうちに、これも悪くないなと思う様になってきた


なにより食べ物を求めてくる姿がすごく可愛らしい

エサを求めるヒナ鳥のように、あーん、と口をあけてくるのだ

そして食べている姿にすごく癒される

ニケさんが甘やかした気持ちが少しわかった気がする


「おいしいぃーーーーーーーーーーーー!!!」


その後もアテナの感激の声が食堂に響き渡ることになった


本当、静かにしてください!お願いします!!


□□□□


食事を堪能し、俺達は部屋に戻った

日は既に落ちているようだ

ランプに火を灯し、部屋を明るくする


確か夕食の後にお湯が届くはずだったな


俺は浄化魔法で体を綺麗にできるが、こういうのは気持ちの問題だ

お湯で体を拭いてさっぱりしたい


だからお湯が届くまで部屋でゆっくり寛いでいたのだが.....


───ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる


さっきからアテナの様子がおかしい

俺の膝の上で小刻みに震えている。なんだろう?


そして、


「あ、歩~......」


目尻に涙をため、辛そうな表情でなにかを訴えかけようとしていた


「ど、どうした?」

「お......」

「お?」


そして、アテナはすぅっと一呼吸おいて言い放った


「おしっこいきたいー!」

「なにごとかと思えばトイレかよ!心配して損したわ!」


俺は、そこにトイレがあるだろ、とばかりにトイレのある方向を指差した


我慢してないでさっさと行けよ

なんで遠慮してんだよ、らしくないな


なんてことを考えていたら、思わぬ発言が飛んできた


「だ、だって。お、おしっこの仕方、し、知らない(´;ω;`)」

「......おい。今なんて言った?俺の聞き間違いか?」

「お、おしっこの仕方、し、知ら......」

「よーし、分かった!言わなくていい!」


いやいやいや!冗談だろ?冗談だよな?

トイレの仕方を知らないとか有り得るのか?

百歩譲って、トイレもニケさんが世話をしていたとしよう

それでも今まで用を足していたんだよな?

だったら知らないとか有り得ないだろ!


......いや、もしかして!?


俺はアテナを抱えてトイレに飛び込んだ


「......アテナ。神界のトイレってどんなやつだった?」

「ふ、普通に、す、水洗だったけどー?」


やっぱりか......

いや、神界で水洗ってのもおかしな話だが、今はいい


今、俺の目の前にあるトイレはボットン式だった


こんなの見たことないんだろうな。ならやり方を知らなくても仕方がないか.....


考えてみれば当たり前のことだった

水洗式トイレなんてまさに近代文化の象徴とも言えるものだ

異世界の、しかも中世文明レベルで水洗なんてある訳がない


俺は尿意を催さなかったからトイレは確認していなかったが、アテナは部屋に入るなり色々と調べ回っていた

だからこそ、トイレが今まで見たことがないものだと分かっていたのだろう


「あ、歩~!も、漏れちゃうよー!」


おっと、アテナがもう限界みたいだ

俺はやり方をアテナに教え、トイレを出ることにした


・・・。


しかし、アテナに回り込まれてしまった!!


いや、正確には服の裾を掴まれてしまった


「おい、放せよ。出られないだろ?」

「だだダメ。おおおしっこ終わったら、ふふ拭いてよー!」

「なにを!?」

「ななななななにって......」


いや、さすがに童貞の俺でも知ってるよ?

女性が用を足した後に拭いてるってことぐらい

たださすがに、拭いて!はないだろ......


しかし今はそんなことに構ってる余裕はないようだ

俺を見上げるアテナは涙を目尻にたくさん浮かべている

そして内股になりながらもじもじしていた

そうとう限界らしい。顔が真っ赤だ


「分かった!分かったから!とりあえず早く用を足せ!」


結局、アテナに背を向けドアのほうを向いてやり過ごすことにした




(諸事情により文章をカットしました)




「ふぅー。すっきりー!」


アテナのまるで至福ともとれる声が聞こえきた

我慢に我慢を重ねた後のすっきり感というやつだろう


アテナは用を足していた時、一体どんな顔をしていたのだろうか

......って!俺はなにを考えてるだ!変態かよ!


そんな感じで、俺は心の中で葛藤を繰り返していた


「おしっこ終わったよー!歩、拭いてー!」

「じ、自分で拭けよ」

「だってー。拭き方、知らないんだもーん(´-ε -`)」

「......マジ?」

「まじー!」


そう言って、またアテナはにぱー☆とはにかんできた

にぱー☆じゃなくて!またかよ!お前は生まれたての赤ん坊か!


どうやらこれもニケさんにやってもらっていたらしい

しかし、これは童貞には難易度が高くないだろうか......


「はーやーくー!すぅーすぅーするー!」

「わ、分かったよ!黙ってろ!」


覚悟を決めるしかない!やるぞ!

そう決意したのだが、ふと疑問に思った


なにで拭くの?


ここは日本じゃない。異世界だ。しかも中世文明レベル

トイレットペーパーなんてものはきっとないだろう

あたりを見回すと、藁がたくさんと桶に入った水がある


......え?もしかして、藁で拭くか、手洗いってこと?


さすがに藁は痛いんじゃなかろうか

こんな駄女神でもかわいそうだ

しかしだからと言って、手洗いと言うのも......


「・・・」

「歩、どうしたのー?」

「多分だが、藁で拭くか、手洗いになるかも......」

「えー?藁とか痛そうじゃんー!手洗いでいいよー!」


いやいや!そんなあっさり了承されましても!

悩んでいた俺がバカみたいだろ!

まぁ悩んだところで、結局は手洗いになったんだろうけどさ!


「歩~!はやくー!気持ち悪いー!」

「わ、分かったよ!どうなっても知らないからな!」




(諸事情により文章をカットしました)




「ほ、ほら。終わったぞ」

「ありがとー!またよろしくねー!」


そう言って、アテナはにぱー☆とはにかんでトイレを出ていった


トイレの中は先程までと違ってとても静かだ

もう淫らな情事は終わっているのに体が熱い





(諸事情により文章をカットしました)





その後、俺がトイレに篭もったことは言うまでもないだろう


□□□□


トイレを出たら、体を拭くためのお湯が届いていた


アテナがいるが遠慮なく、上半身をはだけ自分の体を拭いていく

今更男の体を見たぐらいで恥ずかしがらないだろう

疲れた体にお湯の温かさがとても気持ちいい


ちなみにお湯桶は全部で2つある

1つは俺用、そしてもう1つはアテナ用なんだろう


どうしてるかなと、ちらっとアテナを見てみた

当のアテナは俺の真似をしているのか、今にも素っ裸になりそうな勢いでワンピースを脱ぎ出していた


先程のトイレでの出来事もそうだったが、羞恥心は全くないらしい

体を拭く為であっても、俺が一緒にいるってことを少しは気にしてほしい


俺はアテナに背を向け、体を拭いていくことにした


しばらくして、


「歩!歩!」




(諸事情により文章をカットしました)




半ば予想通りの言葉を言い放った


「体拭いてー!」


やっぱりかよ!絶対そうだと思った!

トイレの処理も知らないぐらいだしな!


アテナは少しのためらいもなく抱き着いてきた

アテナの胸の感触が俺の肌にダイレクトに伝わってくる

ぐにゅむにゅと押し潰されている光景は、さすがの賢者モードでも童貞にはきつかった


「分かったから抱き着くな!離れろ!......いや!背中を向けながら離れろ!」

「仕方ないなー!歩~!顔、真っ赤~( ´∀` )」


アテナがケラケラと笑いながら離れていく

本来ならお前のせいだろ!と言って、頬を引っ張るのだが、今こいつは素っ裸中だ。躊躇われた


そして、背中を向けたアテナの体を甲斐甲斐しく拭いていく


この駄女神はバカだが、顔と体は女神級だ

月明かりに照らされたアテナの体は神々しくも美しい


正直言えば、体を拭く機会をもらえたのはありがたい

アテナの体は一級品の芸術品に勝るとも劣らない美しさだ

そんな美しいものを、こんなに近くで見せてもらえたのだから感謝せずにはいられない


「後ろ終わったぞ。前向け」

「はーい!」


アテナが少しも躊躇うこともなく振り向いた

女の子の大切な部分が色々とあらわになっているが、少しも恥ずかしくないようだ。いや、本当すげえな


「うん、やっぱり美しいな」


俺はドキドキしながらも思っていたことを口にした


「ありがとー!自慢なんだー!」

「確かに自慢にするぐらいのことはあるな」


───ふきふき


「なになにー?もしかして歩、私に魅了されちゃったー?」

「されてないし、されるわけがない」


───ふきふき


「えー?そうなのー?どうしてー?」

「俺はニケさん一筋だからだ!お前は単におっぱいとしてしか見ていない!」


───ふきふき


「誰がおっぱいよーーーーーーーーーーーーーーーー!」



こうして、俺とアテナの長い長い一日は終わりを迎えた



そして、俺は眠りにつく前に思った


明日必ず浄化魔法Lv.2を手にいれよう



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アテナ』 レベル:2 危険度:極小


種族:女神

年齢:ーーー

性別:♀


女神ポイント:280【↑280】


【一言】文句は言うけど、歩はちゃんとお世話してくれるんだよねー!優しいー!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アユムの所持金:0ルクア

冒険者のランク:E(クリア回数:2回)


このお話の歩数:約100歩

ここまでの歩数:約10130歩

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『アユム・マイニチ』 レベル:141


種族:人間

年齢:26

性別:♂


職業:凡人

称号:女神の付き人


体力:155(+141)

魔力:141(+141)

筋力:146(+141)

耐久:146(+141)

敏捷:205(+141)


技能:言語理解/ステータス/鑑定Lv.2/浄化魔法Lv.1

   剣術Lv.1/体術Lv.1


固有:ウォーキングLv.141 122/142

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



次回、アテナが本気で泣きます



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