篭城
とりあえず、学校の外に出たいな・・・。
そう思っていると
「グゥ~」
・・・由香の腹がなった。
俺がジト目で見ていると
「ちがうから!ただおなかが減っただけだし!」
何が違うのだろうか?まぁいい。俺も腹が減ってきたので
「そうだな。まずは食料の調達だろう。」
そう言って給食室へと足を運んだ。・・・もちろん結界で囲みながらだけどなっ。チキンって言うなよ!
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なんだ・・・。これ・・・?
給食室の前には立派なバリケードが張ってあった。
「なんで?誰がこんなの作ったの?」
由香が狼狽えるが俺は無視する。とりあえず呼んでみるか。
ドン!ドン!「誰か居ませんか?」
居るに決まっている。だが俺はこの言葉しか思いつかなかった。
「いきているのか?」
中から微かに声がした。・・・この質問、どうやって返せばいいの・・・?
一瞬迷った後、「はい」と答えた。
「そうか・・・。あ、音は出さないでもらえると嬉しい。奴らは音に反応するらしい。」
なるほど。新しい情報だ。
「おっと、少し待ってな、今あけるから・・・」
なんだか少し悲しい様な感情が混ざってる気がした。