ある夜の、いつもの話
眼下に広がる不夜城東京。
瞬くネオンを見下ろすこの部屋からは、深い海に色とりどりの宝石を散りばめた様に揺らめいて見える。
「夜景の・・・・・宝石箱や~」
なんてね、、、、
フッと息を吐いて、柔らかいベットにより身体を鎮め、、、、たいけど出来ない。
夜景を見下ろす広い寝室に見合う、有り得ないほど柔らかく身体を包むこのデッカイ高級ベットに、本当ならば思いっきり大の字になりたいけど、、、
「・・・んっ」
家主様の御意向ならばしょうがない。
硬い枕に頭を預け、硬い肉布団に後ろからはがいじめのスプーン状態に甘んじますヨ。
週末の夜。
勝者の証ともいえる高級マンションの高層階。
開け放たれたままのドアからリビングの明りが差し込むだけのほの暗い寝室に
半裸の男女が二人。
無音の部屋には二人の籠った息遣いだけが響いている。
なぁ~んて色っぽい状況でしょう!
これがドラマとかだったら、間違いなくヤッてるね。
それか、とりあえず一戦交えた後か。
どちらにしても結構激しいヤツを!
昼間、何気ない顔で仕事を進めながら、
視線で、仕種でお互いを煽りあい昂めあい
そして夜の帳が下りたころ、
日常という仮面を脱ぎ棄てた、ただ獣と化した男女が・・・・チョメチョメを!
「くはぁ~っ!定番!王道!」
そうきたらやっぱ、男は高身長で野性的な美貌で仕事は鬼の様にできて、
上司からは信頼を部下からは尊敬の、老若男女全てが彼の魅力の前にはひれすふ的な?
地位も名誉も権力も、ゆくゆくは全てを手に入れちゃう的な?
そうなると女はやっぱ艶が服着た感じの豊満な美女。
目線一つで男を前屈みにさせちゃうような?
才色兼備で頭脳明晰、でもお高くはとまってないのよワ・タ・シ、、、的な?
昼は貞淑に、夜は奔放な娼婦にな・る・の・よ、、、的な?
「いや、まてよ」
古今東西、肉食男女は草食形を好む傾向に無いか?
慣れた女よりウブでちょっぴり強がりな世間知らずな処女とか。
全てを兼ね備えた男より情熱で体当たりしてくる純情青年とか。
「あるね、ほだされ系」
ってことは、現在のシチュエーションは肉食男女のお戯れ系?
慣れた男女が割りきって楽しむ情事ってか。
「それは、、、、無いなぁ」
ホント、マジで無い。
思い起こせば1時間前、勝手に失敬したシャンパンを飲みながら人様のベットでダラダラしてる所に、ようやく家主様御帰宅。
私が会社を出てから既に5時間経過、さすが重役候補の管理職!働きますなぁ、なんて思ってたらガッタンゴットンと玄関先から響く派手な物音。
いつものこととはいえ呆れて振り返った先におわしますは、リビングの間接照明を後光にたつ美貌の肉食、如月部長37歳。
今日も、せっぱつまのすけですか?
脱ぎ切れなかったのか足首に溜まったスラックス。
外しきれなかったネクタイが変な方向にねじれてる。
今まさに脱ぎ捨てようとしてるジャケットを片手に引きずり
シャツは、、、ボタン外すのがめんどくさかったんですね、わかります。
ブラ~ンと袖口に引っかかったカフスがなんだか物悲しいです。
足に絡むスラックスを子供のように蹴り投げて、つられて半分脱げた靴下が、
嗚呼、涙を誘います。
いやいや、ちょっと待って!
ベットに飛び込みか?その姿勢は飛び込み選手ですかブチョー!
ちょっ!逃げませんて、逃げないから!グラスを避難させるだけですからブチョー!
残念です、残念すぎますよブチョー!
これまたいつもの如くドタバタして、はい!二本のスプーンの出来上がり♪
そして今に至る訳ですが、、、
硬い肉布団にホールドされた態勢で居続けるのはしんどいッスよブチョー。
by the way
話は変わりますが、
乳房、おっぱい、パイオツ。
その呼称は様々ですが、女性の胸についた二つの脂肪の塊、
それの超個人的嗜好について聞いてください。
人はその嗜好を語る際、形が良いだの大きいだの、それぞれ好みの美点をチョイスして直接的にまたは間接的に表しますよね?
私好みのおっぱい、それを言葉で表すならば、
『小玉スイカのような』おっぱいです。
これは私の中でサイコーの表現でありサイコーの賛辞です。
詳しく語らせて頂きますと、私が愛する小玉スイカはちょっと大きめのおっぱい。
この『ちょっと』が重要です!
大きすぎるのはダメ。絶対に。
いや、わかってますよ?大きいと挟んだり挟んだり挟んだり、色々夢は広がるって。
でもね、私の理想とする『小玉すいか』と考えると大きすぎるのは、絶対にNG!譲れません!
本当ならば数字という表面でしかおっぱいを捉えていないナンセンスな括り方は好まないんですが、
どうしてもと言うならば、サイズはDカップでお願いします。
Cでは物足りないし、Eでは『ちょっと』の範囲を超えてしまうんです!
加えて、色は白くてプルンとしたハリのあるお椀型。
男の人の大きな骨ばった(ココも重要!)掌で掬うようにムニッと鷲掴んだ時に、指の間からプニッとお肉が零れるぐらい。
それが『小玉スイカのような』と私が讃える至高のおっぱいです。
温泉とかで、たまに私の理想ど真ん中のおっぱいを見た時の興奮ったら!
『鷲掴みてぇっ!その柔らかい谷間に顔埋めてぇ~っ』と私の中のケモノが暴れちゃいますよ☆
ちなみに、そっちの性癖を持ってるわけではないので、あしからず。
・・・・まぁ、小玉ちゃんに誘われたらやぶさかではありませんが、ね。
そして、なぜ私が理想のおっぱいについて熱く語ってるかといいますと・・・
私の背中にぴったりくっついた固いスプーンの、小玉スイカを揉むのに適した骨ばった大きな手が
絶賛モミモミ中だからなんですよ、、、
微乳にもなりきれない私のBカップの乳を!!
これが小玉ちゃんならば、ムニムニプニョプニョと最高の揉み手と最高の絡みを繰り広げられるのに!
すっぽりデスヨ!掌の中にすっぽりかくれんぼしてるんデスヨ!
残念すぎるぞMy乳!
いえ、感度はそれなりにアレなので使用に関しては特に支障はないんです。
でも、でもね?『小玉上等!』の私から見たら・・・・悲しすぎるの。
身体的にキモチ良くても、視界的に萎えるというか。
おまけに最高の揉み手である相手が性的な感じでなく、子供がお母さんのおっぱいを揉んでるみたいな感じだから、余計に萎えるというか。
せつねぇなぁ・・・。
週末になると繰り広げられるこの切なすぎる光景に、今日も私は遠い目をしてしまいます。
小玉ちゃんを熱く語る事で現実逃避をしておりましたが、やはりこの萎える状況、そろそろマジで
しんどいですよブチョー。
「如月部長、そろそろ終電が・・・」
「泊まれ」
「・・・ハイ」
今夜も、長い夜になりそうです(泣)