脱出不可能な建物【200文字小説】
鉄で出来たこの建物に窓はなく
残っている酸素も数分後には尽きるだろう
一緒に閉じこめられた俺を含める仲間七人の内五人は熟睡している
起こさなければ死の苦しみを感じずに逝くだろう
「なあ、もうすぐお別れだな」
「死ぬ気かよ」
「もうどうしようもない。せめてこの五人は楽に逝かせて――」
「起こせ」
「何故?」
「七人なら部屋をブチ破れるかもしれない。希望は捨てない」
「……そうだな」
その後、苦しんで死んだことに後悔はない
鉄で出来たこの建物に窓はなく
残っている酸素も数分後には尽きるだろう
一緒に閉じこめられた俺を含める仲間七人の内五人は熟睡している
起こさなければ死の苦しみを感じずに逝くだろう
「なあ、もうすぐお別れだな」
「死ぬ気かよ」
「もうどうしようもない。せめてこの五人は楽に逝かせて――」
「起こせ」
「何故?」
「七人なら部屋をブチ破れるかもしれない。希望は捨てない」
「……そうだな」
その後、苦しんで死んだことに後悔はない
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