オブジェクト
前提として、
僕から見た(書いた)目線と読む方(見た)の目線は「同じ」です。
〇→
〇→
同じ目線を感じてくれれば嬉しいです。
現・地球と同じような形をした星。島と呼ばれる陸地はなく海のみだ。
そこに立つのは「オブジェクト」と呼ばれる人型の巨大住居。
二本の足が海の中に刺さっている。そこから上は大体が男性の格好(服あり)をしている。
しっかり立っている訳ではない。足が曲がっていたり、しゃがんでいたり、座っていたりして種類は様々だ。
オブジェクトには、階級ごとに住む住居が決まっている。現・地球で言えばマンションだろう。
海に近い足の方は下級。上にいくごとに上級となっていく。
階級制度とは、簡単なくくりになっていて、上級→司令塔家族。中級→戦闘員家族。下級→住居作り家族。
住居の中にも「置物」と住民内では言われる物が多数存在する。小物や玄関に置いていたら素敵と思える少し大きい置物、私たちと同じような人型を模した置物まである。それは前の住人が置いた物なのか、ましてや、置物になった先住民なのかは分からない。
一部の上級者(司令塔員)しか見えていない物体がある。その物体を戦闘員が戦闘機に乗り、ビームで破壊する。オブジェクトの周りを飛び回りながら戦闘をする。
私はそこに住む人間だった。
訳も分からず何もない空気に向けて決められたボタンを押す。ただ押す。下級でもできることだ。なぜ私が中級に選ばれたのかも分からない。
ある時戦闘が激化して、敵がオブジェクト内に侵入してきた。その姿は…………分からなかった。見たくはなかった。恐怖のあまり敵から逃げていた。
走って、走って、走って………走り続けてある住居内に入った。けど敵は私にぴったり追いかけていたらしく、すぐに追いつかれそうになった。
「そこを曲がれば敵は私の方へ来てしまう。見たくない。見れば私はどうなるか分からない。だから見たくない。」
住居内には沢山の置物が置いてあった。というか飾られてあった。一角には置物専用の4段くらいの棚があった。その棚には、現・地球でいうレンガと同じように綺麗に間をあけ並べてあったのだ。最上には何もなかったので、置物のふりをすれば敵も気づかないで去るのではないかと瞬時に思った。
上に上り寝っ転がった。目を閉じる前、追ってきた敵の影を見た。
視界は暗く、周りの音しか聞こえない。
敵は、私の前で止まり私を見つめていたでしょう。私は動かないようにした。気づかれないようにした。そのまま、私は、眠りに落ちた…………
目を閉じたまま私は起きた。声が聞こえる。料理をする音。食事をする声。テレビの音。楽しそうな音だった。けど、敵かもしれない。
「まだこのままだ」と私は思った。動いてはいけない。見つかってはいけないと思った。
また私は眠った。
目を閉じたまま、また私は起きた。相手も私のことを気づいているだろう。私も相手が敵ではないことを分かっているはずだ。だから、空気感が気まずい。けど、私が起きれば済む話だ。
ゆっくり目を開け、棚からゆっくり降りた。
相手は3人の家族だった。お父さん・お母さん・娘さん、3人とも作り笑顔で私を見た。私もぎこちない笑顔を作り一つ尋ねた。
「今、何年ですか?」私は2025年にこの棚に上った。どのくらい経ったのだろう。
お父さんが答えた。
「2029年ですよ」と優しい声で言った。
え………と思い。戦闘から4年も経ったんだ。経ってたんだ……そう思うと、涙が出てきた。
安心した、心が落ち着いた、この家族は私を慰めるかのように私の肩に手を置いてきた。
私は、泣いた。
あたりが暗くなって、私は覚めた。
「あぁ…また夢か」と思った。
私は置物ではなくて、私自身がオブジェクト。そう思ったのだ
こんにちは、雨人と申します。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「夢」とありますが、詳しくは「活動報告」にて書いてありますので、そちらに飛んで頂けたら幸いです。
では、ありがとうございました。




