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3Gと5Gの生活  作者: えり氏
3Gと5Gの生き方。
1/6

始まり。

最近携帯で出てきた5G。とっても通信には便利になった世の中。私の速度はいつも3G。人よりずっと遅い速度で誰しもが「遅い」というワードを使うほど。

そんな中、彼という存在に出会い、私の思っていた事や、固定概念が覆ってしまうくらいの出来事が。

そんな彼はきっと246GB。私の想像力は4TB。彼とはそんな話をしている。

お互いに「よくわからない」がワードにある中で一つ一つ紐解いていく物語。

きっとこれからお互いが分かるようになる世界「線」という名の波長があっていくのだろう。

ゴールデンウィークがもう終わる時、保育園がもうすぐ始まるその頃。

シングルマザーの私は毎日子供たちの世話に疲れ「明日は何しよう」と朝起きるところから寝るところまでをタイムスケジュールを決めていた。

生憎、最終日は雨。

いつも通り起きる子供たちと、外で遊ぶことができないと考えた私の絶望感といったらとてもじゃないけど、想像したくなかった。

毎日自転車を漕ぎ、遠くの公園や、ショッピングモール、時々モール内のアミューズメントを使いながらなるべく浪費をせずに過ごす日々。

そんな最終日に混雑をしているショッピングモールには行けず、自転車で公園も行けない。

時々の雨でカッパを着せて子供たちと雨ならではの経験をすることがある。

水溜まりにジャンプしてみたり、カタツムリを探してみたり、時には私の傘を持ってみたいと頬を赤くしながらある意味水遊びを楽しんでいたものだ。

だが、この日はそうもいかない。ゴールデンウィーク最終日に風邪をひいたら?保育園で「なにをしてすごしたの?」と聞かれて「テーマパーク行った!」「飛行機った!」「新幹線で!」とその中で「水溜まりで遊んだ!」なんて子供たちから聞こえたら担任はどう思うだろうか。

シングルマザーとはいえ、捻った遊びかもしれないが、思い出としてはちっぽけなものだろう。そう思ってしまった。


どうしようと、頭を悩ませていた時、私はシングルマザーが故に再婚を同時に考えていた。

何人か出会った事はあるが、なんだかイマイチ。

そして、「バツイチ子持ち」の壁がどうしても越えられない。

ゴールデンウィーク中にもやり取りをしながら旅行がてらマッチングした人に会いに行くために出かけたりもした。

そんな中の最終日。

やり取りをしていた中の人にこの悩みを話した所、当日にも関わらず、弾丸で会ってくれるとの事だった。

彼は「そんな雨の中で遊ぶ子供たちも可哀想だが、私の体調や心境を理解しつつも、何もしてやれないことがやるせない気持ちになる」

と言っていた。

ここまでならよくあるマッチングアプリの「同情」や「パパ活」のようなところになるんだろうと私は思っていた。

雨の日で、身体も重く、気も重く。

本当の意味で育児疲れをしていたんだろうと思ったが、異性と話すだけでもなにか私の気分転換になるだろう。お金は無いけど近場まで来てくれて出かけるだけでも子供たちのご機嫌はとれるだろうと最後の気力と言わんばかりに子供たちを引き連れて会いに行った。

とあるショッピングモールのいわゆる室内テーマパークに一緒に行ってくれるとの事だった。

ゴールデンウィークの中で雨の中人混みが苦手でもあったが、それどころではない。子供たちを何とかせねばとその気持ちだけで私は動いていた。

大きな駅なこともあり、やはり人も多かった。

お昼時で、ショッピングモールもテーマパークも行列ができていた。

その中で私は子供たちと手を繋ぎ、荷物を抱えながらどこだろうと、必死になっていた。

背の高い男性がこっちだよと言わんばかりに手を振りながら私と目を合わせてきた。

あまりアプリでの写真を見ていなかったこともあり、最初は勘違いかと思ったが、話しかけてくれたことで認識し、はじめましての挨拶をした。

要領も良く、予約を入れていてくれて、テーマパークではスムーズに入ることが出来た。

子供たちは散らばってあちこち遊びに行く中で、分担しながら見て回ってくれた。

1人は砂浜遊び、1人は電車遊び。同じところでずっと遊んでいたのを私一人では見切れないだろうなと察知したのか、交互に私の子供たちを見て回っていてくれた。

その合間に話をしたり、子供たちの観察をしながら写真を撮ったりと、限られた時間の中でできる限り私のサポートをしてくれていたように見えた。

そして、「ごめん!予定あるから!これであと少し遊んでみんなでランチしてゆっくりしててよ!」とポチ袋を渡して彼は去っていってしまった。

あぁ、パパ活だったか。

少しショックだなと思いながらお小遣いをくれた事に感謝し、いつか何かしらの形で返さないとまたなにか面倒なことに巻き込まれてしまう。そう思った。

大体のパパ活はこういった手口でお小遣いを渡して次のチャンスを狙ってきて段々と額が大きくなり、手放せなくなったり、見返りを求めるような行動をしてくる。

またそのような人だったのかと、こんなに要領良くまるで仕事ができるような秀才な人だと思っていたのに最後は同じなのかとため息がこぼれた。

そんな事も知らずに子供たちは夢中になって遊び、いつもの母親に戻るべく、子供たちと少し遅めのランチをすることにした。

お子様ランチが好きな子供たちにとって、ショッピングモールは特別な場所なんだろうと思い、フードコートを選ばずに、子供たちの「お子様ランチ」を求めて散歩がてらお店を探した。

どこの飲食店もお子様ランチはあるだろうに、私の食べたいものと子供たちの食べたい物を組み合わせた場所がいいと思い、比較的空いているエスニック料理のお店を選んだ。

看板メニューと言わんばかりにお子様ランチが大きく記載されていて、子供たちの「ここがいい!」一致し、決めた店である。

ショッピングモールということもあり、お子様椅子も種類があって、子供たちの接客もバッチリだった。

写真通りのお子様ランチを見て目を輝かせる子供たちと、少し辛めのガパオライスをテーブルに囲み「いただきます」と子供たちの様子を見ながらご機嫌な様子で食べてるのを見て彼にも感謝と様子を返信した。

こんなに焦らず好きなご飯を食べたのはいつぶりだろうと、少し涙を拭くんだご飯は少し辛く、セットの鶏ガラスープが薄めてくれた。

子供たちも満足をしたのか、帰り道にはお昼寝をしてしまい、さすがに2人雨の中大荷物で抱えて帰るのには苦労した。

彼と話した時間はかなり短いものであったが、行動力と、短い時間でのトーク力や声のトーンで優しさを感じ、彼の事が忘れられない存在となった1日だった。

「じゃあね!」と去っていった彼のその後の行先。実は…

こんなに幸せでいいだろうかと思ってしまった私のこの後の地獄とは。

お互いの「これから」はまだ始まったばかり。


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