第88話 ユリユリと言えばやはり、硬派の女性走り屋でしょう? (5)
「どこだ!」、「そこだ~!?」、「何処にいるんだ~? うちの可愛い娘達は~?」
と、ユイお姉さまは仮面〇イダース〇ロンガーになって慌ててヤンキーの兄ちゃんを探索し、私達を救いだしてくれたと言う訳なのですよ。
まあ、そんな正義感も強く、曲がったことが大嫌いなユイお姉さまですから、山田さまの前に立つと──!
「山田~! 歯を食いしばれ~!」
と喝を飛ばす。
だから山田さまの顔がいつものだらしない、おばちゃん顔から真剣なものへと変わり。
「はい!」
山田さまはユイお姉さまへと元気よく返事を返して──。御自身の両腕を後ろで組みながら前へ一歩でれば。
「総長~! よろしくおねがいします~!」
と高らかな声を上げ、御自身の奥歯をグッ! と噛みしめれば。
《バチン!》だ。
そう、私達──真夏の夜にバリバリの【堕天使】の総長麻宮ユイさまは山田さまの頬へと一喝! 気合! の張り手──! ビンタ! を一発入れ、山田さまの精神に気合を入れたのだ。
私は初めて、その様子……。硬派が売りの走り屋レディースチーム【堕天使】の血の掟を見て歓喜──! 感動──!
ああ~、したのでした~。
だから私は山田さまがユイお姉さまに叩かれる様子を見て、自分も意図的に何か失態を犯してやろうと決めたのですが。




