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第86話 ユリユリと言えばやはり、硬派の女性走り屋でしょう? (3)
「可憐~、流石に馬で集会は不味いでしょう……」
「そうでしょうか?」
「ああ、そうだよ。可憐……。流石に八丁堀や二号線……。西広島バイパスを馬が走っていたらびっくりして腰を抜かしてしまうから他人に迷惑をかける事は駄目だよ。可憐……。あんたの言う仁義にも反することになるから駄目だ! 可憐、分かったねぇ……?」
「は、はい。わかりました……」
私は、あこがれのユイお姉さまに、我が愛馬ペガサスの同行は無理……。他人の迷惑になるからだめですと諫められ、了承したと言葉を返しました。
「ユイさん?」
「何、山田?」
「うち等、今から暴走行為をしに行く訳だから、他人の迷惑なんか考えなくても良いんじゃないんですか~?」
私のことを諫め、もう全くと自分の腕を組みながら呆れ顔でいた麻宮ユイ先輩へと山田さまが聞いてはならぬこと……。
そう私達のチーム堕天使を《《暴走族》》と呼ばずに、走り屋のレーシングチームだといつも口喧しく述べている我が学園……。




