第75話 あっ! そう言えば? (4)
そう私は麻宮ユイお姉さまが本当は漢! オスが大好き! 大好きなのよ~! と聞かされ、自分の頭をハンマー殴られたぐらいショックに陥り……。
『ガク~ン』と肩を落とせば、お姉さまは直ぐに私が! 私の鼻から!
『ブゥ~~~!』と鼻血が吹き出たぐらい美味しそうで! お可愛い様子! をするから。
「でっ、へへへ」と喜んでいると。
「ユイ先輩……?」
今度はカマチンカットで、髪を金髪にしたヤンキー娘さんが私の麻宮ユイ御姉さまを気安く呼ぶから、私は自分の鼻を手で抑えつつ、ムッ! と不快な顔をすれば。
「何、安子?」
麻宮ユイ御姉さまは乙女の恥じらい……。
『えっ、へへへ』と、誰にデレているのか、私には悔しいですがわからないお相手……。
その方の容姿を御姉さまは思い出してデレる行為を辞め、顔を上げると、パンスケ! サセコのような金髪の小娘へと視線を変え言葉を返せば。
「この変わったユリユリの娘……。男らしいユイ先輩が滅多と他人には見せない可愛らしい様子を見て汚く鼻血を漏らしたよ。マジで……」
金髪頭の小娘は生意気にも自分のことを棚上げして、私のことを変わり者の変態娘だと麻宮ユイお姉さまに密告したので。
私は、『ガル、ルルル』と唸りながら、このパンスケを成敗してやろうと思えば。
「冗談でしょう、安子?」
麻宮ユイお姉さまは苦笑いを浮かべながら、安子と言う名のパンスケに言葉を返した。
「いや、本当だって、ユイ先輩」




