70/268
第70話 ヒーローさま無双! (9)
「「うぅ、ううううううっ」」
と、地面を枕に呻る、三人のヤンキーの兄ちゃんさま達を尻目にしながら私達のヒーローさまは、川土手の歩道から、こちらの様子を興味津々に観戦をしていた人達に対して、今直ぐ公衆電話から警察に電話をして、この場に駆けつけて欲しいと嘆願をしてくれとお願いしてくれたのだ。
「お姉さん~! 電話ならば申したから~! もう直ぐ警察がくると思うよ~?」
紺のスーツを見に纏う、OL風のお姉さんが微笑みながら、ヒーローさまへと、自分がもう既に警察の方には電話を入れたからもう大丈夫! 心配はない! と教えてくれました。
「そうですか~、お姉さん、ありがとうね~!」
私のヒーローさまは満身の笑みを浮かべながら、OLのお姉さまへとお礼を告げた。
その笑顔! 横顔! 凛々しさが、また大変に素敵……。痺れる……。私の身体に電流がビリビリと流れ麻痺して、あの世へと逝きそうなぐらい。あの日のヒーローさま……。ヤンキーの姉ちゃんさまは素敵で、私はさ・ら・に~、ばい~! と言った感じぐらい、《《ほの字》》に陥りましたの~。




