第66話 ヒーローさま無双! (5)
「うるせぇ! うるせぇんだよ! てめら~! お前等がこの娘達にした悪しき行為は、こんなことでは許されねぇんだよ~。わかったか~? このクソガキが~!」
私達のヒーローさまは超怒りをあらわ……。般若面のように恐ろしい形相で憤怒しながら、イモムシゴロゴロのヤンキーの兄ちゃんさまの顔や腹部、肝臓めがけて蹴りや踏みを繰り返しつつ、荒々しい言葉を吐く。
「クソが!」、「丁稚が!」、「う〇こ垂れが!」、「この朕〇ス野郎が~!」
と、私達が『あら、やだ~』、『卑猥だわ~』、『恥ずかしいわ~』と思う言葉も吐き続けながらヤンキーの兄ちゃんさまを蹴り踏み、続けるけれど。
私達のヒーローさま! ヤンキーの姉ちゃんさまは! イモムシゴロゴロの殿方だけではなくちゃんと。私に覆い被さり、『I Love you~♪ OK~♬』と馬鹿の一つ覚えみたいに耳元で囁いてきて、『ガブリ!』、『カミカミ!』を何度もしてきては、自分の物になれとほざいてきたヤンキーの兄ちゃんさまへも芯なしペッタンコ学生カバン攻撃と足蹴り、足踏みもちゃんと加えながら、二人の凶悪犯を懲らしめる。
まあ、私達のために凝らし続けてくれました。




