第6話 ちょっと話を元に戻しますね(5)
だから私はあの場で思案……。
そう、ここでタクシーを拾い、産まれて初めての冒険と言う奴を終焉して帰宅をするべきか? 続けるべきか? の二選択に迫られるのでした。
「う~ん、う~ん」
私はあの場で考える人になりながら呻り続けました。
まあ、続けていると。よくあることに出くわせるのでした。
そう、呻り、考える人へと変貌している私の身体へと。
《トン!》
《トン!》
と、青信号へと切り替わると同時に次から次へと、他人さまが私の華奢な身体へと振れ、辺り。私は人の流れに押し流されて。
「えっ!」、「あれ?」、「どうしましょう?」、「困りましたね」、「あらあら」、「あれ~!」
と驚嘆しで、絶叫を漏らしている間に横断歩道の向こう側へと到着してしまうのでした。
だから私は執事の爺や、セバスチャンの言いつけ、嘆願に背いて、二選択の内の、このまま川〇ひろし探検隊へとなり、冒険を続行……。
そう私は産まれて初めての、一人での春の平和の祭典……。フラワーフェスティバルの会場へといくことを決意して。
「よ~し! 一人でいってみましょうね~。ほっ、ほほほ~」
と高笑いをしながら、私の周り……。他人が注目しようも、私は、お嬢さま高笑いをしつつ原爆ドーム──。平和公園──。フラワーフェスティバル会場へと人の流れにウェーブしながら現代ファンタジー小説のような冒険の旅へと向かうのでした。
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