表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/267

第54話 ヒーローさま! (12)

「えっ!」


 我に返った(わたくし)は驚嘆──!


 そして「きゃ~!」とまた絶叫を上げ。


「いや~ん」、「いやだ~」、「辞めて~」、「辞めてください~」、「おねがい~」、「許して~」


 と、(わたくし)は自分に覆いかぶさっている、ヤンキーの兄ちゃんさまへと嘆願とお許しを乞う。


 だけど(わたくし)に覆いかぶさるヤンキーの兄ちゃんさまは、何度も『I Love You』を囁いてきたように、どうしても自分の物にしたくて仕方がないから。(わたくし)の頬を叩く、殴ると言った荒々しい折檻こそしてきませんが。


 (わたくし)の胸に、『フンガ! フンガ!』と鼻息荒く食らいついてはくるし。(わたくし)のスカートの中に忍び込んで悪戯している手は、とうとう下着を強引に脱がし始めたので。


「いや~ん!」、「辞めて~!」、「おねがい!」、「おねがいします~!」、「ゆるしてください~!」


 あの時の(わたくし)はいよいよ、自分の身が危うい! 不味い! このままでは本当にヤンキーの兄ちゃんさまに種付けされてしまい。彼の物になり、責任をとってもらわないといけない状態へと陥るようになるので。


 (わたくし)は最後の力を振り絞り、自分の足で抗い始める。


 しかし(わたくし)に覆いかぶさるヤンキーの兄ちゃんさまは優しく微笑みながら。


「大丈夫……。痛くないから……」


 と(わたくし)へと囁き。


「君のことを大事にするから……」と。


「I Love You~」


 と気持ち悪く囁いてきたから。


『うぎゃ~!』、『おぎゃ~!』、『ギャギャ~』と抗い続けた。絶体絶命に陥っている(わたくし)なのでした。



 ◇◇◇

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ