第4話 ちょっと話を元に戻しますね(3)
そう私の瞳に沢山の人の流れや自転車、車に、バイク……。
そして広島名物の路面電車……。
そう某人気刑事ドラマ西〇警察の撮影にも使用された路面電車や広島で一番古い百貨店となる。いつもセバスチャンが運転する日産のプレジデントの車窓から見る光景やお父さまやお母さまとショッピングへとくる時の百貨店──。福屋や天満屋、三越さまから見る光景とは違う。
私が産まれて初めて、自分のソロ歩きで到着した広島市のメイン道路……。繁華街……。本通り商店街の入り口に歓喜! 感動! したから。
私はここで本当ならば、あの日にタクシーを拾い、セバスチャンとの約束通りに帰宅の途につかないといけなかった。
でも私は自分の両足を使用して初めてついた本通り商店街の入り口に感無量……。
「うわぁ~、すばらしい!」、「何て煌びやか、なの~!」、「あら素敵だわ~!」
と、私は両手を合わせ、握り、歓喜、感動……。
「神さま、ありがとうございます~」
私は天──! 春の晴れ晴れとした青空に向け、神に祈りを捧げ、終われば。
「少しぐらいの寄り道ならばいいわよね?」
私は独り言を漏らしつつ、信号が青に変われば、そのまま人の流れと共に福屋──。本通り商店街のアーケード街の入り口に吸い込まれるように向かったのでした。
◇◇◇