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第39話 令嬢様、絶体絶命! (4)
「いや~ん」、「痛い」、「痛いわ」、「助けて……」、「助けて……」、「私に酷いことをしないで……」、「しないでくださいませ……」、「おねがいします……」、「おねがいします……」、「もう堪忍してくださいませ……」
悲痛な顔でダンゴ虫のように丸まりつつ、自分の両腕で身体を守りながら悲痛な声や許しを乞う声……。嘆願や命乞いまで始めだした、悲惨な様子の私を見ながら震え、四人の乙女達は怯えているから。彼女達は恐ろしさの余りあの場から逃げようとはしないのでした。
だからヤンキーの兄ちゃんさま達三人は仲良く顔が腫れ、鼻血も垂れているけれど、ニヤリ! とまた薄気味悪く微笑むと。
《ギュッ!》
私の大変に手入れの行き届いた長い髪をヤンキーの兄ちゃんさま達の一人が鷲掴みして『ズルズル』と身体ごと引き始めだした。




